都内を流れる広大な荒川は、アクセス抜群で初心者から上級者まで気軽に本格的な釣りを楽しめる、都内屈指のアウトドアスポットです。
この記事では、荒川で狙える人気のシーバスやハゼ、テナガエビ、ブラックバスといった豊富な魚種と、それぞれの攻略におすすめの釣り場ポイント、必要なタックル(ロッドやリール、仕掛け)や装備、安全に楽しむための潮汐の知識やマナーまで徹底解説します。
この記事を読めば、事前の準備から実釣まで、荒川での釣りを安全かつ最大限に満喫するための具体的なノウハウがすべて分かります。
荒川での釣りが都内のアウトドアに最適な理由
東京都内を流れる荒川は、都会にいながら本格的な釣りを楽しめる絶好のアウトドアスポットです。遠出をすることなく、日常の延長線上で自然と触れ合えるため、近年多くの釣り人から注目を集めています。
荒川の河川敷や水辺の利用に関する公的な情報は、国土交通省 荒川下流河川事務所の公式サイトでも紹介されており、都民の貴重な憩いの場として親しまれています。
ここでは、荒川での釣りが都内のアウトドアとしてなぜ最適なのか、その魅力を詳しく解説します。
アクセス抜群で気軽に楽しめる
荒川の最大の魅力は、なんといっても都心からのアクセスの良さと、思い立ったらすぐに行ける気軽さにあります。
重い荷物を抱えて何時間もドライブする必要がなく、仕事帰りや休日の半日といった限られた時間でも十分に本格的なアウトドア体験を満喫できます。
電車でも車でも行きやすい釣り場環境
荒川沿いには数多くの鉄道や道路が交差しており、交通手段を問わずアクセスしやすい環境が整っています。電車を利用する場合、最寄り駅から徒歩数分で水辺にたどり着けるポイントが豊富です。
また、車を利用する場合でも、周辺の公営駐車場やコインパーキングを利用することで、スムーズに釣行を開始できます。
以下に、電車と車それぞれでのアクセスが良好な代表的なエリアをまとめました。
| エリア名 | 主なアクセス方法(電車) | 車でのアクセス・駐車場情報 |
|---|---|---|
| 荒川下流部(河口・葛西周辺) | JR京葉線「葛西臨海公園駅」から徒歩すぐ | 葛西臨海公園駐車場(有料)が利用可能 |
| 荒川中流部(平井・東大島周辺) | 都営新宿線「東大島駅」から徒歩約5分 | 大島小松川公園駐車場(有料)が利用可能 |
| 荒川上流部(赤羽・川口周辺) | JR京浜東北線・宇都宮線「赤羽駅」から徒歩約15分 | 荒川緑地周辺のコインパーキングが利用可能 |
都会の喧騒を忘れるリフレッシュ体験
ビルが立ち並ぶ大都会・東京にありながら、荒川の河川敷に一歩足を踏み入れると、目の前には広大な空とゆったりと流れる川が広がります。
波の音を聞きながら仕掛けを投げ、魚のアタリを待つ時間は、日々の忙しさやストレスを忘れさせてくれる極上のリフレッシュタイムとなります。緑豊かな土手で風を感じるだけでも、心身ともに癒やされること間違いありません。
初心者から上級者まで満足できる豊富な魚種
荒川は汽水域(海水と淡水が混ざり合うエリア)が広く、生息する魚の種類が非常に豊富なことで知られています。手軽に狙えるハゼやテナガエビから、強い引きが魅力のシーバス(スズキ)、さらにはゲーム性の高いブラックバスやクロダイまで、ターゲットは多岐にわたります。
そのため、釣りを始めたばかりのファミリーから、道具やテクニックにこだわるベテランアングラーまで、誰もがそれぞれのスタイルで楽しめるのが荒川の懐の深さです。
季節ごとに変わる荒川の表情と釣れる魚
荒川では、四季の移り変わりとともに釣れる魚や有効な釣り方が変化します。1年を通じて異なるアプローチを楽しめるため、何度通っても飽きることがありません。
季節ごとの代表的なターゲットと荒川の様子は以下の通りです。
| 季節 | 荒川の様子・特徴 | 主なターゲット魚種 |
|---|---|---|
| 春(3月〜5月) | 暖かな日差しが増え、水温が上昇して魚の活性が上がります。 | シーバス(バチ抜け)、コイ、フナ |
| 夏(6月〜8月) | 河川敷の緑が青々と茂り、最も活気にあふれるシーズンです。 | テナガエビ、ハゼ(デキハゼ)、クロダイ |
| 秋(9月〜11月) | 涼しく過ごしやすい気候となり、魚たちが冬に備えて荒食いを始めます。 | ハゼ(落ちハゼ)、シーバス、ブラックバス |
| 冬(12月〜2月) | 空気が澄み渡り、富士山が見える日も。水温低下でテクニカルな釣りが求められます。 | 寒ブナ、シーバス(温排水エリア周辺) |
釣った魚を観察する楽しみ
荒川での釣りは、ただ魚を釣るだけでなく、釣り上げた生き物を間近で観察し、自然の生態系を学ぶ知育・レクリエーションとしての側面も持っています。
特に夏場に釣れるテナガエビやハゼは、透明な観察ケースやバケツに入れると、元気に動き回る様子をじっくりと観察できます。子供たちにとっては、身近な川にこれほど多様な生き物が暮らしていることを実感できる貴重な体験となり、夏休みの自由研究などにも最適です。


荒川の釣りでおすすめのポイントと特徴


荒川は、埼玉県から東京都を通り東京湾へと注ぐ、全長173キロメートルに及ぶ大河川です。その広大な流域は、エリアごとに川の表情や水質が大きく異なり、それぞれ異なる魚種を狙うことができます。
ここでは、荒川で釣りを楽しむ際におすすめの代表的なポイントと、それぞれのエリアが持つ特徴を詳しく解説します。
河口エリアのシーバスポイント
荒川の河口エリアは、東京湾からの海水が強く流れ込む汽水域です。このエリアはベイトフィッシュ(エサとなる小魚)が非常に豊富で、年間を通してシーバス(スズキ)を狙うアングラーに大人気の激戦区となっています。
特に秋のハイシーズンには、大型のシーバスが回遊してくるため、多くの釣り人で賑わいます。
河口エリアで実績の高い主なポイントは以下の通りです。
| ポイント名 | 主な特徴 | おすすめの釣法・ルアー |
|---|---|---|
| 荒川河口(新砂周辺) | 川幅が広く、潮通しが良い。ベイトの回遊が多く、広範囲を探る釣りに適している。 | バイブレーション、シンキングペンシル |
| 清砂大橋周辺 | 橋脚が作り出す明暗部や流れの変化が狙い目。夜釣りの定番スポット。 | フローティングミノー、ワーム |
| 平井大橋周辺 | 足場がしっかりと護岸整備されており、初心者やファミリーでも安全にエントリー可能。 | シャッド、小型バイブレーション |
河口エリアは潮の満ち引きによる水位の変化が非常に激しいため、タイドグラフ(潮汐表)を事前に確認しておくことが釣果を伸ばす鍵となります。
また、夜間に釣行する際は足元を照らすライトを必ず持参し、安全第一で釣りを楽しみましょう。
中流域のテナガエビとハゼの名所
荒川の中流域(東京都北区から板橋区、埼玉県戸田市周辺)は、適度な塩分濃度が残る汽水域から淡水域へと移行するエリアです。この地域は初夏から秋にかけてテナガエビやハゼの絶好の釣り場となり、手軽な仕掛けで数釣りが楽しめるため、ファミリーフィッシングや初心者の方に非常におすすめです。
中流域で特に人気の高い名所をまとめました。
| ポイント名 | 主な特徴 | 主なターゲットとシーズン |
|---|---|---|
| 旧岩淵水門周辺 | 歴史ある赤い水門付近。 ゴロタ石や障害物が多く、エビやハゼの絶好の隠れ家となっている。 | テナガエビ(5月〜7月)、ハゼ(7月〜10月) |
| 戸田橋・笹目橋周辺 | 広い河川敷があり、テトラ帯や橋脚周辺が狙い目。 アクセスも良く駐車場も近い。 | テナガエビ(6月〜8月)、ハゼ(8月〜10月) |
| 江北橋・堀切橋周辺 | 護岸が整備されており足場が良い。 汽水域特有のハゼの魚影が濃く、ミャク釣りで数釣りが狙える。 | ハゼ(7月〜9月) |
中流域での釣りは、のべ竿にウキ仕掛け、または簡単なミャク釣り仕掛けというシンプルな道具立てで十分に楽しめます。ゴロタ石やテトラポットの隙間に仕掛けを落とし込むため、根掛かりに注意しながら、ゆっくりと探るのがコツです。
なお、河川敷を利用する際は、国土交通省が定める荒川下流河川敷利用ルールを遵守し、他の利用者への配慮を忘れないようにしましょう。
上流域のブラックバススポット
荒川の上流域(埼玉県さいたま市から上流エリア)は、完全に淡水域となり、水質もクリアになります。このエリアは関東屈指のブラックバス(ラージマウスバス・スモールマウスバス)のメジャーフィールドとして知られており、連日多くのアングラーが訪れます。特に近年は、強い流れを好むスモールマウスバスの魚影が濃いことで有名です。
上流域で実績のある代表的なバス釣りスポットは以下の通りです。
| ポイント名 | 主な特徴 | 攻略のポイント |
|---|---|---|
| 秋ヶ瀬取水堰周辺 | 荒川最下流の堰。 流れが強く、ベイトフィッシュが豊富に集まる一級ポイント。 | 堰下の流れのヨレや、岸際のテトラ帯をワームやシャッドで丁寧に探る。 |
| 彩湖吐き出し周辺 | 温排水や支流からの流れ込みがあり、水温が安定しやすい。 プレッシャーは高め。 | 朝まずめや夕まずめの時間帯を狙い、ノーシンカーワームなどで静かにアプローチする。 |
| 治水橋周辺 | 広大なテトラ帯が約2キロメートルにわたって続き、バスの居付きやすいカバーが豊富。 | テトラの隙間を狙うテトラ撃ちや、スピナーベイトでの広範囲サーチが有効。 |
上流域のバスは非常にスレている(ルアーを見慣れている)ことが多いため、ピンポイントへの正確なキャストや、ナチュラルなアクションのワーム選びが重要になります。
また、秋ヶ瀬取水堰より上流のエリアに関しては、管轄する河川事務所のルールや、立ち入り禁止区域に十分注意してエントリーしてください。詳しい河川の利用案内は、国土交通省の荒川上流河川事務所の公式情報を参考にすると安心です。
荒川の釣りで狙える人気のターゲット


荒川は汽水域から淡水域まで多様な水辺環境が広がっているため、生息する魚種が非常に豊富なのが特徴です。
初心者でも手軽に数釣りが楽しめるターゲットから、ベテラン釣り師を熱くさせるゲーム性の高い大物まで、実に多様な魚たちがアングラーを迎えてくれます。
ここでは、荒川で特に人気を集めている代表的なターゲットの魅力と特徴について詳しく解説します。
ルアーで狙うシーバス
荒川を代表するターゲットといえば、何と言っても「シーバス(スズキ)」です。都内を流れる荒川は、全国的にも屈指のシーバスフィールドとして知られており、四季折々のベイトフィッシュに合わせたパターンで1年を通してエキサイティングなルアーゲームを楽しめるのが最大の魅力です。
特に春先に発生するゴカイ類の産卵行動に合わせた「バチ抜けパターン」や、秋にイナッコ(ボラの幼魚)やコノシロを追って活性が上がるハイシーズンには、多くのアングラーがキャストを繰り返します。
荒川のシーバスは流れの中で育つため引きが強く、時折80センチメートルを超えるランカーサイズやメータークラスの大物がヒットすることもあるため、夢のあるターゲットとして絶大な人気を誇っています。


ファミリーにおすすめのハゼとテナガエビ
手軽な仕掛けで誰でも簡単に釣れることから、ファミリーフィッシングや釣りの入門に最適なのが「ハゼ」と「テナガエビ」です。
マハゼは初夏から秋にかけてがベストシーズンです。浅瀬の砂泥底を好むため、延べ竿を使ったシンプルな浮き釣りや、軽いオモリを使ったちょい投げ釣りで簡単に狙うことができます。
プルプルとした小気味よいアタリが特徴で、コツを掴めば数釣りが楽しめるため子供連れのアウトドアにもぴったりです。釣ったハゼは天ぷらや唐揚げにすると非常に美味しく、食べる楽しみもあります。
一方、テナガエビは5月から7月頃の初夏に最盛期を迎えます。荒川の護岸にある消波ブロック(テトラポッド)や石の隙間に潜んでおり、赤虫や小さく切った市販のミミズなどをエサにして狙います。
エビ特有の「後ろにピョンピョンとバックする引き」を繊細なタックルでいなす釣りは、シンプルながらも奥が深く、大人も思わず夢中になってしまう魅力があります。


大物狙いのクロダイとブラックバス
ゲーム性を重視するアングラーや、強い引きを味わいたい大物志向の方には「クロダイ(チヌ)」と「ブラックバス」がおすすめです。
近年、荒川の下流から中流域にかけては、クロダイやキビレ(キチヌ)の魚影が非常に濃くなっています。特にワームやプラグを用いたルアーフィッシングである「チニング」の人気が急上昇しており、底を意識したアクションでガツガツと金属的なアタリを出すクロダイとの駆け引きはスリル満点です。
汽水域の障害物周りや、潮の効いたシャローエリア(浅場)が絶好のポイントとなります。
また、荒川の中流域から上流域(特に温排水が流れ込むエリアや秋ヶ瀬取水堰より上流)では、ブラックバス釣りが盛んです。荒川ではラージマウスバスだけでなく、流れの強い川を好む引きの強いスモールマウスバスが多く生息していることでも有名です。
スピナーベイトやワームなどを駆使し、川のヨレやストラクチャー(障害物)をピンポイントで狙い撃つ高い戦略性が求められます。
以下に、荒川で狙える代表的なターゲットのシーズンと釣り方を表にまとめました。






| 魚種 | 主なシーズン | おすすめの釣り方 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| シーバス(スズキ) | 春・秋(年中可) | ルアーフィッシング | 中級〜上級 |
| ハゼ | 6月〜11月 | 延べ竿仕掛け、ちょい投げ釣り | 初級 |
| テナガエビ | 5月〜7月 | エビ専用浮き仕掛け | 初級 |
| クロダイ(チヌ) | 5月〜10月 | チニング(ルアー)、ヘチ釣り | 中級〜上級 |
| ブラックバス | 春〜秋 | ルアーフィッシング | 中級〜上級 |
このように、荒川はターゲットの幅が広く、自分のレベルやスタイルに合わせて様々な釣りを選択できるのが大きな魅力です。週末の釣行計画を立てる際は、狙いたい魚のシーズンや潮回りを事前に確認して出かけましょう。
荒川での釣りに必要な必須タックルと装備


荒川は、汽水域から淡水域まで非常に広大なエリアをカバーしており、狙える魚種も豊富です。そのため、荒川での釣りを楽しむためには、狙うターゲットや釣り方に適したタックルと装備を事前にしっかりと準備しておくことが成功への第一歩となります。
ここでは、初心者から上級者まで、荒川での釣りを快適かつ安全に楽しむための必須タックルと便利グッズを詳しく解説します。
万能に使えるロッドとリールセット
荒川で「まずは1本のタックルでいろいろな釣りに挑戦してみたい」という初心者の方には、幅広い釣りに対応できる万能なタックルセットがおすすめです。
8.6フィート前後のシーバスロッドと2500番から3000番クラスのスピニングリールの組み合わせは、荒川のルアーゲームだけでなく、ハゼのちょい投げ釣りやクロダイの落とし込みなどにも流用できます。
以下に、荒川で万能に使えるタックルの基本スペックをまとめました。釣具店で選ぶ際の参考にしてください。
シーバス釣りの基本タックル
荒川の代名詞とも言えるターゲットがシーバス(スズキ)です。荒川は川幅が広く流れも強いため、遠投性と流れに負けないパワーを兼ね備えたシーバス専用タックルが必要になります。
ロッドは9.0フィートから9.6フィートのML(ミディアムライト)またはM(ミディアム)クラスが主流です。シマノの「ディアルーナ」やダイワの「ラテオ」といった、国内で高い人気を誇る本格的なロッドを選ぶと、荒川の強い流れの中でも主導権を握りやすくなります。
リールは3000番クラスのハイギヤモデルが適しており、ルアーの素早い回収や流れを横切らせるドリフト釣法に対応しやすくなります。ラインはPEライン1.0号を基準とし、不意の大物や根ズレに対応するためにフロロカーボンリーダーの20lbを1m〜1.5mほど結束しておくのが基本のシステムです。
ターゲットに合わせた仕掛け選び
荒川での釣果を伸ばすためには、ターゲットの習性やエサに合わせた適切な仕掛けの準備が欠かせません。ルアーフィッシングとエサ釣りでは、用意する小道具や仕掛けの構造が大きく異なります。
ルアーフィッシングの準備
シーバスやブラックバスを狙うルアーフィッシングでは、状況に合わせたルアーのローテーションが重要です。シーバス狙いであれば、春先のバチ抜けシーズンに威力を発揮するシンキングペンシルや、日中に深場を探るためのメタルバイブレーション、シャローエリアを引けるミノーなどを揃えましょう。
一方、上流域でブラックバスを狙う場合は、ゲーリーヤマモトのワームを使用したノーシンカーリグやダウンショットリグ、障害物の周りを探るためのクランクベイトやスピナーベイトなどが必須となります。
エサ釣りの準備
ファミリーフィッシングとしても人気のハゼ釣りやテナガエビ釣りでは、シンプルな仕掛けが基本となります。ハゼ釣りの場合は、片天秤に3号〜5号のナス型オモリを取り付け、ハゼ専用の赤針6号〜7号をセットした「ちょい投げ仕掛け」が効果的です。
エサには、釣具店で手軽に入手できる青イソメやジャリメを使用します。テナガエビ釣りの場合は、1.8m前後ののべ竿に、ウキの動きでアタリを取る「シモリウキ仕掛け」と、エビの小さな口に掛かりやすいエビ針1号〜2号を組み合わせます。エサは赤虫や、小さく切った豚レバーなどが定番です。
小物釣りに便利な道具一式
ハゼやテナガエビなどの小物釣りでは、魚を釣るためのタックルだけでなく、釣った後の処理やエサ付けをスムーズに行うための小物類が非常に役立ちます。
特に、エサの青イソメや赤虫を滑らずに掴めるピンセットや、魚の口から針を安全に外すための小型プライヤーは必須アイテムです。
また、釣った魚を一時的に活かしておくためのメッシュ付き水汲みバケツや、エサを切るための小さなハサミ、そして新鮮な状態のまま持ち帰るための小型クーラーボックスを用意しておくと、手返し良く釣りを進めることができます。
あると便利なアウトドアグッズ
荒川の河川敷は、直射日光を遮る遮蔽物が少ない場所が多く、快適に過ごすためのアウトドアグッズの有無が釣行の満足度を左右します。折りたたみ式の軽量コンパクトチェアや、強い日差しから身を守るための帽子・偏光サングラスは、長時間の釣りにおいて疲労を大幅に軽減してくれます。
さらに、熱中症対策としての冷たい飲み物を入れた水筒、河川敷に多い蚊やヌカカなどの対策としての虫除けスプレー、手が汚れた際にすぐ拭き取れるウェットティッシュなどを用意しておくと、都会の中のオアシスである荒川でリラックスした時間を過ごすことができます。
安全に楽しむためのライフジャケットと便利グッズ
荒川は一見穏やかに見えますが、東京湾の潮汐の影響を強く受ける汽水域であり、時間帯によって水位や流れの速さが劇的に変化します。また、護岸は水ゴケなどで非常に滑りやすくなっているため、安全対策としてライフジャケット(救命胴衣)の着用は絶対に怠らないようにしてください。
国土交通省の安全基準に適合した「桜マーク」付きのライフジャケットを着用することが強く推奨されています。荒川の河川敷ルールや水面利用に関する詳細は、国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所の公式ウェブサイトでも確認できますので、釣行前に一読しておくことをおすすめします。
さらに、足元の安全を確保するために、滑りにくいソールを搭載したスニーカーやフィッシングシューズを履くようにしましょう。
また、夕マズメから夜釣りにかけてシーバスなどを狙う場合は、両手を自由に使えるヘッドライトが必須の便利グッズとなります。周囲を照らすだけでなく、自分の存在を周囲の釣り人や船舶に知らせる安全対策としても機能します。
荒川で釣りを楽しむためのルールとマナー


荒川は都心からアクセスしやすく、多様な魚種を狙える魅力的な釣り場ですが、多くの人が共有する公共の場でもあります。いつまでも快適に釣りを楽しむためには、国や自治体が定めたルールやマナーを正しく理解し、遵守することが不可欠です。
立ち入り禁止エリアの確認
荒川には、安全上の理由や河川管理施設、私有地、企業の用地などの理由から、一般の立ち入りが制限されている場所があります。特に橋梁の真上からの釣りは道路交通法に違反するケースがほとんどであり、転落の危険もあるため絶対に行ってはいけません。また、河川に隣接する公園では、公園の条例等で釣りが禁止されている区域もあります。
さらに、荒川下流部(東京都足立区の鹿浜橋より下流)では遊漁料の納付義務はありませんが、埼玉県境より上流や他の水域では漁業権が設定されていることが多く、遊漁券の購入が必要です。立ち入り禁止エリアの詳細は、国土交通省の各河川事務所や自治体の公式サイトで事前に確認しましょう。
荒川下流部における河川敷の利用規律については、国土交通省が公表している荒川下流河川事務所の「新・荒川下流河川敷利用ルール」に詳細が定められています。また、東京都内の河川における漁業権や禁止区域、遊漁のルールについては、東京都産業労働局の公式サイトでも詳しく解説されています。
ゴミの持ち帰りと近隣への配慮
釣り場環境を守るために、ゴミの持ち帰りは釣り人として最も基本的なマナーです。仕掛けのパッケージやペットボトル、余ったエサ、切れたライン(釣り糸)などを放置すると、環境汚染につながるだけでなく、鳥や水生生物が絡まって命を落とす危険性があります。
また、近隣住民や他の河川敷利用者に迷惑をかけないよう、以下の点に配慮しましょう。
- 駐車・駐輪マナー
-
車やバイクは必ず指定の駐車場に停め、河川敷の緊急用道路や私有地、近隣の生活道路に違法駐車・違法駐輪をしない。
- 騒音の防止
-
特に早朝や夜間の釣りでは、大声での会話や車のドアを閉める音、車のアイドリング音を極力抑える。
- たき火の禁止
-
荒川の河川敷では直火によるたき火やゴミの焼却は法律やルールで禁止されています。
潮の満ち引きと足場の安全確認
荒川の下流域は、海の潮位変化の影響を強く受ける「感潮河川(かんちょうかせん)」です。潮の満ち引きによって水位が大きく変動するため、満潮時にはそれまで歩けた足場が完全に水没してしまうことがあります。
釣行前には必ずその日のタイドグラフ(潮汐表)を確認し、水位が上昇するタイミングを把握しておきましょう。特に消波ブロック(テトラポッド)や泥が堆積した滑りやすい足場では、足元をすくわれて落水する危険性が高まります。また、夜間は視界が悪くなるため、ヘッドライトを携帯し、足元を常に照らせる準備をしておくことが大切です。
ライフジャケットの着用
荒川での釣りにおいて、ライフジャケット(救命胴衣)の着用は命を守るための必須事項です。「川だから浅いだろう」と油断してはいけません。荒川は場所によって急に深くなっている「ブレイク(かけあがり)」があり、流れも非常に速いエリアが存在します。
万が一落水した際、ライフジャケットを着用していれば生存率が飛躍的に高まります。特に子供連れのファミリーフィッシングや、足場の不安定なテトラ帯、夜間のシーバス狙いなどでは、自動膨張式や固形式のライフジャケットを必ず正しく着用して竿を出しましょう。
天候急変時の避難について
河川での釣りは、自分がいる場所が晴れていても、上流での豪雨によって急激に増水する危険性があります。荒川は非常に長い一級河川であるため、上流域や山間部での大雨が数時間後に下流域の増水をもたらすことがあります。
釣行中に以下のような兆候が見られた場合は、すぐに釣りを中止して堤防の上などの安全な高台へ避難してください。
| 避難すべき天候急変の兆候 | 具体的な現象と注意点 |
|---|---|
| 川の水が急に濁る・ゴミが流れてくる | 上流で激しい雨が降り、増水が始まっているサインです。 水かさが増す前に避難しましょう。 |
| 雷鳴が聞こえる・空が急に暗くなる | 落雷の危険があります。 カーボン製の釣り竿は電気を通しやすいため、すぐに竿を畳んで車や建物内に避難してください。 |
| ダムの放流サイレンが聞こえる | 上流のダムが放流を開始した合図です。 水位が急激に上昇するため、速やかに川から離れてください。 |
また、スマートフォンなどで雨雲レーダーや気象庁の気象警報・注意報をこまめにチェックする習慣をつけましょう。
釣り人同士のトラブルを防ぐマナー
荒川は人気の釣り場であるため、ハイシーズンには多くの釣り人で賑わいます。お互いが気持ちよく釣りを楽しむために、譲り合いの心と適切な距離感を保つことが大切です。
先行者がいるポイントに入る際は、必ず「隣に入ってもよろしいですか?」と声をかけ、仕掛けが絡む(オマツリ)のを防ぐために十分な間隔を空けましょう。また、ルアーをキャストする際は、周囲に人がいないか後方や左右の安全を必ず目視で確認してから投げてください。
荒川は釣り人だけでなく、ランニングやサイクリング、散歩を楽しむ人々など、多くの市民に愛される共有スペースです。周囲への配慮を怠らず、ルールとマナーを徹底して守ることで、素晴らしい荒川の釣り場環境を未来へと繋いでいきましょう。安全第一で、思い出に残る最高の釣行を楽しんでください。
まとめ
荒川での釣りは、都心からのアクセスが抜群でありながら、シーバスやハゼ、テナガエビなど多様な魚種を気軽に狙えるのが最大の魅力です。初心者から上級者まで、季節を問わず豊かな自然の中でリフレッシュできます。
安全かつ快適に楽しむためには、ライフジャケットの着用や潮位の確認、ゴミの持ち帰りといった基本ルールの遵守が不可欠です。適切なタックルとマナーを準備し、魅力あふれる荒川での釣りを満喫しましょう。






























コメント