釣れないは卒業!アオリイカエギングで釣果を劇的に伸ばす5つのコツ

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「アオリイカエギングを始めたけど、なかなか釣れない」「周りは釣れているのに自分だけ釣果が伸びない」と悩んでいませんか?実は、アオリイカが釣れないのには明確な理由があります。初心者から中級者までが壁にぶつかりがちなポイントを解消し、釣果を劇的に伸ばすための「5つのコツ」を、釣行前の準備から実践テクニックまでステップバイステップで徹底解説します。

アオリイカエギングで釣果を分ける最大のポイントは「イカのいる場所とタイミングを正確に把握し、その状況に合わせた最適なアプローチができるか」に尽きます。アオリイカの生態に基づいたシーズンやポイント選びの極意、釣果を左右するタックルとエギの戦略的な選び方、基本のシャクリから応用アクション、そして周りと差がつく釣果アップの秘訣まで、この記事を読めば全てが分かります。

さあ、あなたも「釣れないエギング」を卒業し、念願の一杯を手にするための知識と技術を身につけましょう。

せんちゃん

余談ですが、釣りが好きならぜひ釣りビジョンVODも利用してみてください。

目次

ステップ1:釣行前に知るアオリイカエギングの基本

アオリイカエギングで安定した釣果を出すためには、まずターゲットであるアオリイカの生態や行動パターンを理解することが不可欠です。闇雲にキャストを繰り返すのではなく、「なぜ今この場所で釣れるのか」を理解することで、釣りの精度は格段に向上します。ここでは、釣行前に必ず押さえておきたいアオリイカの基本知識を解説します。

アオリイカの生態と釣れるシーズン

エギングの釣果は、アオリイカの生態と季節ごとの行動パターンに大きく左右されます。アオリイカの寿命は約1年。この短い一生の中で、成長段階に応じて生息場所や行動が変化するため、狙う時期によって釣り方や楽しみ方が大きく異なります。

アオリイカは春に沿岸の藻場などで産卵し、その一生を終えます。孵化した新子は夏にかけて急速に成長し、秋にはエギングのメインターゲットとなるサイズになります。そして冬を越し、翌年の春に産卵期を迎えるというサイクルを繰り返します。このライフサイクルを理解することが、シーズンごとの攻略の鍵となります。

日本国内におけるエギングの主なシーズンは、数釣りが楽しめる「秋」と、大型が狙える「春」の2つです。それぞれのシーズンの特徴を下の表で確認しましょう。

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シーズン時期の目安主なターゲットサイズ特徴
秋シーズン9月~11月頃新子(秋イカ)100g~500g(コロッケ~トンカツサイズ)好奇心旺盛で高活性な個体が多く、初心者でも数釣りが楽しみやすい。堤防など身近な場所で手軽に狙える。
春シーズン3月~6月頃親イカ(春イカ)1kg~3kg超(キロアップ)産卵を意識して浅場に接岸する大型個体がターゲット。個体数は少ないが、自己記録更新のチャンスがある。

エギングをこれから始める方や、まずは1杯釣ってみたいという方には、比較的イージーに釣果が期待できる秋シーズンが最もおすすめです。春シーズンは、大型ならではのジェット噴射を味わえる魅力がありますが、警戒心が高くテクニックが求められるため、中~上級者向けのシーズンと言えるでしょう。

エギングに最適な時間帯は朝夕のマズメ

アオリイカが最も活発にエサを捕食する時間帯、それが「マズメ時」と呼ばれる日の出と日没の前後です。この時間帯は、アオリイカの釣果が集中するゴールデンタイムであり、エギングにおいて絶対に外せないタイミングです。

マズメ時に活性が上がる理由は、主に以下の2つが挙げられます。

  • ベイト(小魚やエビなど)の活動が活発になり、それを捕食するためにアオリイカも積極的に行動する。
  • 太陽の光量が変化することで、アオリイカの警戒心が薄れ、エギに反応しやすくなる。

朝マズメ(夜明け前後)と夕マズメ(日没前後)は、どちらも大きなチャンスです。日中に深場でじっとしていた個体が、ベイトを追って浅場に差してくるため、堤防や地磯といったショアからの射程圏内に入ってきやすくなります。

もちろん、日中や夜が全く釣れないわけではありません。日中は、イカが隠れていそうな藻場や岩礁帯の影(シェード)などを丁寧に探ることで釣果が期待できます。また、常夜灯のある漁港などでは、夜間にベイトが集まり、それを狙うアオリイカを効率よく狙う「ナイトエギング」も非常に人気があります。特に、警戒心の強い春の大型イカは夜間にヒットする確率も高くなります。

しかし、最も効率よくアオリイカに出会うためには、やはり朝夕のマズメ時を狙って釣行計画を立てることが、釣果への一番の近道と言えるでしょう。

ステップ2:釣果を左右するタックルとエギの準備

アオリイカエギングは、ポイントや時間帯選びと同じくらい「タックル(釣り道具)とエギの準備」が釣果に直結します。高価な道具を揃える必要はありませんが、それぞれの道具が持つ役割を理解し、バランスの取れた組み合わせを選ぶことが、釣果への一番の近道です。ここでは、初心者の方が迷わずに選べるタックル一式と、状況に応じて釣果を劇的に伸ばすエギの選び方を徹底解説します。

初心者におすすめのアオリイカエギングタックル一式

エギングタックルは「ロッド」「リール」「ライン」の3つのバランスが非常に重要です。どれか一つだけが高性能でも、バランスが悪いと操作性が低下し、アオリイカからの繊細なアタリを感じ取ることができません。まずは、秋の数釣りから春の大型狙いまで、一年を通して使いやすい汎用性の高いタックルを揃えましょう。

8フィート台のエギングロッド

エギングロッドの長さは「フィート(ft)」で表され、初心者には8フィート3インチ(約2.5m)から8フィート6インチ(約2.6m)の長さが最もおすすめです。 この長さは、エギを遠くまで投げる「遠投性能」と、エギを意のままに操る「操作性」のバランスが最も優れています。 硬さは「ML(ミディアムライト)」または「M(ミディアム)」クラスが汎用性が高く、秋の小型アオリイカから春の大型アオリイカまで幅広く対応可能です。

シマノの「セフィアBB」やダイワの「エメラルダスX」といった、1万円台から購入できるエントリーモデルでも、上位機種に迫る性能を備えており、最初の1本として申し分ありません。

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2500番~3000番のスピニングリール

リールは、ロッドとのバランスを考慮して2500番、C3000番、または3000番サイズのスピニングリールを選びましょう。 このサイズは、後述するPEラインを適量巻くことができ、ロッドに装着した際の持ち重りも少ないため、長時間の釣りでも疲れにくいのが特徴です。 また、「ギア比」はノーマルギアとハイギアがありますが、初心者の方は一定の速度で巻きやすく、イカの引きも楽しみやすい「ノーマルギア」がおすすめです。

より本格的に始めたい方は、糸フケの回収が速い「ハイギア(HG、XGの表記)」や、ライントラブルが少ない「シャロースプール(Sの表記)」、安定したリーリングが可能な「ダブルハンドル」仕様のモデルを選ぶと、さらに快適なエギングが楽しめます。

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0.6号~0.8号のPEラインとフロロカーボンリーダー

エギングでは、感度と強度に優れた「PEライン」をメインラインとして使用します。 初心者の方は、0.6号または0.8号を150m~200m巻いておけば、あらゆる状況に対応できます。 PEラインは伸びが少なく非常に感度が高い反面、摩擦に弱いという弱点があります。 そのため、先端には摩擦に強い「フロロカーボン製のリーダー」を1m~1.5mほど結束する必要があります。

リーダーの太さは、PEライン0.6号には2号(8lb)、PEライン0.8号には2.5号(10lb)程度がバランス良く、おすすめです。 PEラインとリーダーの結束は「FGノット」などが一般的ですが、慣れないうちは練習が必要です。

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タックルスペック(目安)選ぶポイント
ロッド長さ: 8ft3in~8ft6in / 硬さ: ML~M遠投性能と操作性のバランスが良い王道のスペック。
リール番手: 2500番~3000番 / ギア比: ノーマルギアロッドとのバランスが良く、ライントラブルも少ない。
メインラインPEライン 0.6号~0.8号(150m~200m)強度・感度・飛距離のバランスに優れる。
リーダーフロロカーボン 2号~2.5号(長さ1m~1.5m)根ズレを防ぎ、アオリイカに警戒心を与えにくい。

エギのカラーローテーション術

エギの色は釣果を大きく左右する重要な要素です。 アオリイカは色の識別ができないとされていますが、色の濃淡や光の反射・発光を敏感に感じ取ります。 そのため、時間帯や天候、潮の色などの状況に合わせてエギのカラーを交換(ローテーション)することで、反応がなかったイカをヒットに持ち込むことができます。

基本のナチュラルカラーとアピールカラー

まずは基本となる2つのカラー系統を揃えましょう。1つはアジやイワシ、エビなどを模した「ナチュラルカラー」、もう1つはピンクやオレンジといった「アピールカラー」です。 これらに加え、エギの本体に巻かれている「下地テープ」の色が非常に重要です。 下地は光の反射やシルエットの出方を左右し、同じ背色でも下地が違うだけでアピール力が大きく変わります。

ナチュラルカラー(アジ・イワシ・ブラウン系)

日中の澄み潮や、イカの警戒心が高い状況で効果的。ベイトフィッシュ(エサとなる小魚)が多い場所では特に有効です。

アピールカラー(ピンク・オレンジ系)

朝夕のマズメ時や濁り潮、夜間など、光量が少ない状況で威力を発揮します。 広範囲からイカを寄せたい時のパイロット(最初に投げる)エギとしても最適です。

下地テープの種類

金、銀、赤、マーブル(虹)、ケイムラ、夜光(グロー)などがあり、光量や水色に応じて使い分けるのが釣果アップの鍵です。

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水色や天候に合わせた選び方

釣り場の状況は刻一刻と変化します。太陽の光量、潮の透明度などを観察し、その状況に最も適したカラーを選択することが重要です。 反応がなければ、同じカラーを投げ続けるのではなく、カラー系統や下地テープの種類を変えて、その日の「当たりカラー」を見つけ出すことが釣果を伸ばす秘訣です。

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状況(水色・天候・時間帯)おすすめの背色(上布)おすすめの下地テープワンポイントアドバイス
澄み潮・晴天(日中)ブルー、グリーン、アジ、ブラウン系金、銀、マーブル光の反射が強い金・銀テープでアピール。スレている場合はナチュラルなマーブルも有効。
笹濁り・曇天オリーブ、ナチュラル系、オレンジ系ケイムラ、金、赤紫外線で発光するケイムラが効果的。 光量が少ないため、シルエットが出やすい赤テープも試す価値あり。
濁り潮・マズメ時ピンク、オレンジ金、赤、マーブル視認性の高いアピールカラーが基本。 光の反射とシルエットの両方でアピールできる組み合わせが強い。
夜間(ナイトエギング)赤、紫、黒などの暗色系赤、夜光(グロー)シルエットをはっきりと見せることが重要。 常夜灯周りでは夜光やケイムラ、月夜ではシルエット系など使い分ける。

ステップ3:釣れるアオリイカのポイントを見極める極意

エギングにおいて、釣果の8割は場所選びで決まると言っても過言ではありません。アオリイカは常に泳ぎ回っているわけではなく、エサとなるベイト(小魚)が豊富で、身を隠せる場所を好みます。 この章では、どのような場所を狙えばアオリイカに出会える確率が高まるのか、具体的なポイントの見極め方を徹底解説します。

堤防や漁港で狙うべき一級ポイント

エギンガーにとって最も身近でエントリーしやすいのが堤防や漁港です。 足場が良く安全なだけでなく、アオリイカが好む条件が凝縮された一級ポイントも数多く存在します。闇雲にキャストするのではなく、以下のポイントを意識して狙うことで、釣果は劇的に変わるでしょう。

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ポイントの種類狙うべき理由とワンポイントアドバイス
墨跡最も分かりやすい実績の証です。新しく、濃い墨跡が多い場所ほど、最近アオリイカが釣れている可能性が非常に高いです。 ただし、墨跡が多い=釣り人が多い人気ポイントでもあるため、スレている(警戒心が強い)イカをどう攻略するかが鍵となります。
潮通しの良い場所堤防の先端や外海に面した側など、潮の流れが効いている場所はベイトフィッシュが豊富で、回遊してくるアオリイカの通り道になりやすいです。 特に潮が払い出す場所やヨレが発生している場所は狙い目です。
藻場・シモリ(沈み根)アオリイカは「モイカ」とも呼ばれるほど藻場を好みます。 藻場は外敵から身を隠す安全な場所であり、春には産卵場所にもなります。 偏光グラスを使って海中を観察し、海藻や岩が点在するエリアを重点的に探りましょう。
常夜灯周り夜間は常夜灯の光にプランクトンやベイトが集まり、それを捕食するためにアオリイカが寄ってきます。 明暗の境目は特にアオリイカが潜んでいる可能性が高いため、丁寧に探ることが重要です。
船道・駆け上がり船が通るために深く掘られた「船道」や、海底が急に深くなる「駆け上がり」は、地形変化に富んでおりアオリイカが付きやすいポイントです。 底の地形を意識しながらエギを操作することが釣果に繋がります。

地磯やサーフでのポイント選び

堤防や漁港に比べてアングラーが少なく、プレッシャーの低い大型アオリイカに出会える可能性があるのが地磯やサーフです。 安全装備を万全にした上で、チャレンジしてみましょう。

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フィールド具体的なポイントと注意点
地磯潮通しの良い岬の先端や、ワンド(入り江)の出入り口が有望です。 足元から水深があり、シモリや藻が点在する場所は絶好の隠れ家となります。 ライフジャケットやスパイクシューズは必ず着用し、安全第一で釣りを楽しみましょう。
サーフ(砂浜)一見すると変化に乏しいサーフですが、沖に点在する岩礁帯(シモリ)や藻場が狙い目です。このような場所はベイトが集まりやすく、アオリイカの回遊ルートになっていることが多いです。河口付近や離岸流が発生している場所も有望なポイントと言えます。

Googleマップで有望な釣り場を探す方法

現代のエギングでは、釣行前の情報収集が釣果を大きく左右します。特にGoogleマップは、自宅にいながら有望な釣り場を探せる非常に強力なツールです。

STEP
航空写真モードで地形を把握する

まずはマップを「航空写真」に切り替え、海岸線を俯瞰で見てみましょう。堤防の形状、地磯のアクセスルート、駐車できそうなスペースなどを確認します。

STEP
海中の色の変化に注目する

航空写真では、海中の様子もある程度把握できます。黒っぽく見える場所は岩礁帯や藻場、白っぽく見える場所は砂地であることが多いです。この色の変化がある場所、特に砂地の中に岩礁帯や藻場が点在しているようなポイントは、アオリイカが好む絶好のポイントである可能性が高いです。

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水深の変化(駆け上がり)を見つける

水色が薄い水色から急に濃い青色に変わっている場所は、急な駆け上がりになっていることを示唆しています。このような地形変化はアオリイカの回遊ルートになりやすいため、必ずチェックしておきましょう。

STEP
ストリートビューで現地の状況を確認する

気になる場所を見つけたら、「ストリートビュー」で現地のリアルな状況を確認します。足場の高さ、柵の有無、駐車スペースの状況、釣り禁止の看板がないかなどを事前に確認することで、当日の釣りがスムーズになります。

ステップ4:実践編 アオリイカエギングの釣り方と一連の流れ

ここでは、アオリイカエギングの基本的な釣り方と一連の流れを、4つのステップに分けて具体的に解説します。キャストからエギの操作、アタリの感知、そしてフッキングまで、この流れをマスターすることが釣果への一番の近道です。それぞれのステップのコツを掴んで、ライバルに差をつけましょう。

遠投して広範囲を探るキャスティング

エギングにおいてキャスティングは、やる気のあるアオリイカが潜むフレッシュなポイントへエギを届けるための重要な第一歩です。飛距離が出れば出るほど、他の人が攻めていないエリアを探ることができ、釣果に直結します。

基本となるのは「オーバーヘッドキャスト」です。以下の手順とコツを意識して、安定した遠投を目指しましょう。

  1. たらしの長さを確保する: 竿先からエギまでのラインの長さ(たらし)を40〜50cmほど取ります。 長めのたらしは遠心力を利用しやすく、飛距離アップに繋がります。
  2. 安全確認とフォーム: キャストする前に、必ず周囲に人がいないかを確認してください。 ロッドをまっすぐ後ろへ振りかぶり、エギの重みをロッド全体に乗せることを意識します。
  3. リリースとフォロースルー: ロッドを頭の上を通して前方に振り抜き、竿が最も曲がったタイミングで人差し指にかけていたラインを離します。 力を入れすぎず、ロッドの反発力を利用して弾き出すイメージが大切です。

アタリを感知するための着底の取り方

キャスト後、エギが海底に着く「着底」を正確に把握することは、エギングにおいて最も重要な要素の一つです。 なぜなら、アオリイカは海底付近の障害物周りに潜んでいることが多く、アクションの起点となるのが着底だからです。 着底がわからないと根掛かりの原因にもなります。

着底のサインを見極める方法は主に3つあります。

ラインの変化で見る

最も分かりやすいのが、放出されていたリールのラインが「フッ」と止まったり、水面に浮かんでいたラインが緩む(ふける)瞬間です。 これはエギが海底に着いたサインです。

カウントダウンで把握する

エギが着水してから着底するまでの秒数を数える方法です。 例えば「30秒で着底した」と覚えておけば、次に同じポイントで投げた際に25秒あたりから集中してアタリを待つことができます。

手元や竿先で感じる

海底が岩場など硬い地質の場合、エギのシンカーが着底した際に「コツッ」という小さな感触が手元や竿先に伝わることがあります。

初心者のうちは、まずラインの変化に集中することから始めましょう。偏光サングラスをかけると水面のラインが見やすくなるのでおすすめです。

基本の2段シャクリと応用アクション

着底が確認できたら、いよいよエギを動かしてアオリイカにアピールします。このロッドをしゃくり上げる動作を「シャクリ」や「ジャーク」と呼び、エギに生命感を吹き込むための重要な操作です。

エギングの最も代表的なアクションが「2段シャクリ」です。 これは、エギを大きく跳ね上げてアピールし、その後のフォール(沈下)でイカに抱かせる時間を作るためのテクニックです。

2段シャクリの基本的なやり方

  1. 着底後、リールを巻いて余分な糸ふけを回収します。
  2. 手首のスナップを効かせ、ロッドを「ビシッ!」と鋭く跳ね上げます。同時にリールのハンドルを半回転〜1回転させ、糸ふけを素早く巻き取ります。
  3. 間髪入れずに、再度ロッドを力強く跳ね上げ、エギをさらに高くダート(左右に動かす)させます。
  4. アクション後は、次のフォールに備えてラインを張らず緩めずの状態に保ちます。

この一連の動作をリズミカルに行うのがコツです。 1回目のシャクリでエギを上向きにし、2回目のシャクリで一気に跳ね上げるイメージを持つと成功しやすいでしょう。

状況に応じて様々なアクションを使い分けることで、さらに釣果を伸ばすことができます。

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アクション名特徴と使い所
1段シャクリボトム(海底)付近を丁寧に探りたい時に有効。移動距離を抑え、じっくりとイカに見せることができます。
ハイピッチショートジャーク小刻みに素早くシャクリを繰り返すアクション。高活性な秋の小型イカなどに効果的です。
スラックジャークラインがたるんだ(スラック)状態を利用してシャクることで、エギの移動距離を抑えつつ、キレのあるダートを演出します。 低活性時やスレたイカに有効です。

最もアタリが多いフォール中のライン管理

エギングにおいて、アオリイカがエギを抱いてくるタイミングのほとんどは、シャクった後のフォール(沈下)中です。 ふわふわと沈んでいくエギは、アオリイカにとって絶好の捕食チャンスに見えるのです。このフォール中にいかにアタリを感知できるかが、釣果を大きく左右します。

フォールには主に2種類あります。

フリーフォール

ラインを張らずに、エギを自然な姿勢で素早く沈下させる方法。 高活性なイカに有効ですが、アタリが分かりにくいというデメリットもあります。

テンションフォール(カーブフォール)

ラインを軽く張った状態で、ゆっくりとカーブを描くように沈下させる方法。 エギの沈下速度が遅くなり、イカが抱く時間を長く作れます。また、ラインにテンションがかかっているためアタリが明確に出やすいのが特徴です。

フォール中は、風や潮の影響でラインがたるみすぎないよう、常に適度なラインテンションを保つことが重要です。 アオリイカのアタリは非常に繊細で、以下のような変化として現れます。

  • 竿先や手元に「コンッ」と小さな衝撃が伝わる
  • 張っていたラインが「フワッ」と一瞬たるむ
  • 沈下中のはずのラインの動きが止まる
  • ラインが沖や横方向に「スーッ」と走る

これらのわずかな変化を感じたら、迷わず合わせ(フッキング)を入れましょう。 竿を大きく煽るのではなく、手首を返すように鋭く、しかしコンパクトに合わせるのがコツです。 次のシャクリの動作で自動的にフッキングしていることも多いです。

ステップ5:周りと差がつく釣果アップの秘訣

エギングの基本を一通りマスターしたら、次はライバルと差をつける応用テクニックの習得です。ここでは、状況判断能力と繊細なエギの操作が求められる、一歩進んだ釣果アップの秘訣を3つご紹介します。これらの技術を身につければ、これまで反応させきれなかったアオリイカを攻略し、釣果を劇的に伸ばせるはずです。

潮目やヨレを狙い撃つ

潮目やヨレは、アオリイカをはじめとする多くのフィッシュイーターにとって絶好の捕食ポイントです。潮の流れの変化こそが、アオリイカとの遭遇率を格段に上げる鍵となります

潮目・ヨレとは何か?

潮目とは、異なる潮の流れがぶつかり合うことで生まれる筋状の海面の模様のことです。 プランクトンやベイトフィッシュが溜まりやすく、それを捕食するために活性の高いアオリイカが集まる傾向にあります。 一方、ヨレは潮の流れが地形などにぶつかって緩やかになったり、渦を巻いたりしている場所を指し、こちらも同様にベイトが溜まりやすい一級ポイントです。

見つけ方と攻め方

潮目は、海面に浮かぶゴミや泡が帯状に連なっていたり、水面がざわついていたりすることで見つけられます。 潮がよく動く満潮・干潮の前後が発生しやすいタイミングです。 狙い方としては、潮目の少し先にエギをキャストし、潮目の中を横切らせるようにアクションさせるのが基本です。流れの変化があるため、エギのテンションを感じながら丁寧に探ることが重要になります。

風を味方につけるエギの操作術

エギングにおいて風は厄介な存在ですが、性質を理解し利用することで、強力な武器にもなり得ます。 風向きに応じたラインメンディングやエギの選択が釣果を左右します。

追い風・向かい風の攻略法

追い風は飛距離を稼げるメリットがありますが、ラインが風に押されて弛み(糸ふけ)、着底の感知やアタリが取りにくくなるデメリットがあります。 これを防ぐには、キャスト後のサミングと、着水後の素早い糸ふけ回収が不可欠です。向かい風では飛距離が出にくいですが、ラインが張りやすいためアタリは明確です。 低い弾道でキャストし、空気抵抗の少ないスリムな形状のエギや、重量のあるディープタイプのエギを使用すると良いでしょう。

横風を制するドリフト釣法

横風は最も釣りがしにくい状況ですが、「ドリフト釣法」を駆使することで、他の人が攻めきれない範囲を探ることが可能です。 ドリフトとは、風や潮の流れを利用してエギを自然に漂わせ、広範囲にアピールするテクニックです。

やり方は、風上にキャストし、ラインを張りすぎず緩めすぎずの状態を保ちながら、エギを風下に流していきます。 ラインが流れに対して弧を描くようにコントロールし、時折軽くシャクリを入れてエギの位置を把握しながらアオリイカを誘います。この釣法は、特にスレたイカや低活性のイカに効果的です。

見えイカを確実に仕留めるサイトフィッシング

日中のエギングでは、アオリイカの姿を直接確認しながら狙う「サイトフィッシング」が有効な場面が多くあります。 見えているイカを釣るには、その活性や反応に合わせた繊細なアプローチが求められます。

サイトフィッシングの基本と注意点

サイトフィッシングを成功させるには、まず偏光グラスを着用し、自分の存在をイカに気付かせないことが大前提です。 水面に影を落とさないように立ち位置に注意し、キャストはイカの少し奥に着水させ、静かにアプローチを開始します。 イカの真上や至近距離に直接投げ込むと、驚いて逃げてしまうので絶対に避けましょう。

イカの反応に合わせたテクニック

見えイカの反応は様々です。その時の状況に応じた最適なアクションを選択することが、ヒットへの近道となります。

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イカの反応有効なテクニックポイント
高活性(エギを積極的に追う)速めのダートと、ピタッと止めるフォールを組み合わせる。焦らして抱かせるイメージ。エギに追いつかせすぎず、興味を持続させることが重要です。
中活性(ついて来るが抱かない)フォールスピードを遅くする(シャロータイプのエギに変更)。 または、一度ボトムまで沈めてからのロングステイ(ボトムステイ)。じっくりとエギを見せる時間を作り、抱くきっかけを与えます。エギのサイズを小さくするのも効果的です。
低活性(エギから距離を取る・無反応)エギのカラーをナチュラル系や地味なものに変える。イカの視界から一度エギを隠し、少し時間をおいてから再度アプローチする。過度なアピールは逆効果です。イカにプレッシャーを与えず、忘れた頃に再度興味を引くようなアプローチを試みます。

まとめ

本記事では、アオリイカエギングで釣れない状況を卒業し、釣果を劇的に伸ばすための5つのステップを解説しました。アオリイカの生態やシーズンといった基本知識から、タックルやエギの選び方、釣れるポイントの見極め、そして具体的な釣り方まで、一つ一つの要素が釣果に直結します。

特に重要なのは、なぜそのアクションが必要なのか、なぜその場所が釣れるのかという理由を理解することです。例えば、アオリイカがベイトを捕食しやすい潮目や障害物周りを狙うこと、アタリが集中するフォール中にしっかりとライン管理をすることは、釣果を分ける決定的な要因となります。基本の2段シャクリをマスターし、状況に応じて応用アクションを加えることで、スレたイカにも口を使わせることが可能になります。

今回ご紹介した「時期と場所選びの極意」や「釣果アップの秘訣」をあなたのエギングに取り入れることで、これまでとは見違えるような結果が待っているはずです。この記事を参考に、次回の釣行でぜひ実践してみてください。安全に注意して、最高の一杯を釣り上げましょう。

ちなみに「釣りが上達したい」「釣りの情報を仕入れたい」そんなことを思ったならば、ぜひ釣りビジョンVODを使ってみてください。

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平日は会社員、休日は釣りやキャンプなどを中心にアウトドア楽しんでいます。

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