「ティップランエギングを始めたいけど、専門的でタックル選びが難しそう…」と感じていませんか?結論、ティップランのタックルは予算3万円からでも十分に揃えられ、初心者でも失敗なく始められます。
ロッドやリールといった基本タックルの役割から、初心者でも迷わない選び方のコツまでを徹底解説。さらに「予算3万円・5万円・10万円」の価格帯別に、厳選したコスパ最強のおすすめタックルセットを実名で紹介します。
あなたに最適なタックル一式が必ず見つかり、深場のアオリイカを攻略する第一歩を踏み出せます。
ティップランエギングで必要な基本タックルとは
ティップランエギングは、船から水深20m以上の深場に潜むアオリイカを狙う、非常にテクニカルで奥深い釣りです。陸っぱりからのエギングとは異なり、船を風や潮の流れに乗せて(ドテラ流し)広範囲を探るのが特徴です。


この釣り方の核心は、ロッドのティップ(穂先)に出るわずかな変化を捉えてアタリを取ることにあります。 そのため、繊細なアタリを明確に表現し、的確にフッキングへと持ち込むための専用タックルが釣果を大きく左右します。
ここでは、ティップランエギングに不可欠な「ロッド」「リール」「ライン」「エギ」という4つの基本タックルについて、それぞれの役割と特徴を詳しく解説します。
ロッド
ティップランロッドの最大の特徴は、アオリイカの極めて小さな触りを視覚的に捉えるための、非常に繊細でしなやかなソリッドティップ(穂先)にあります。 イカがエギを抱いた瞬間にティップが「フッ」と戻るアタリや、わずかにもたれるようなアタリを目で見て判断するため、ティップは白やオレンジなど視認性の高いカラーで塗装されています。
一方で、ベリー(胴)からバット(根本)にかけては、重いエギをキレ良く動かすための張り(パワー)と、大型アオリイカの強烈なジェット噴射を受け止める粘り強さを兼ね備えています。
このように、繊細さとパワーという相反する要素を高次元で両立させているのがティップラン専用ロッドです。 長さは6フィート台(約1.8m~2.1m)が主流で、取り回しの良さと船の揺れを吸収する能力のバランスが考慮されています。
リール
ティップランで使用するリールは、軽量で剛性の高いスピニングリールが基本です。 番手は、シマノなら2500番~C3000番、ダイワならLT2500番~LT3000-C番が最もバランスが良く、多くの状況に対応できます。
この釣りは一日中ロッドを操作し続けるため、タックル全体の軽量化が集中力の維持と感度向上に直結します。 そのため、リール自体の重さは200g以下が理想的とされています。 また、水深のある場所から重いエギを回収したり、糸フケを素早く巻き取ったりする場面が多いため、ハンドル1回転あたりの巻き取り量が多い「ハイギア」または「エクストラハイギア」モデルが有利です。
ドラグ性能も重要で、大型アオリイカの急な突っ込みに対応し、身切れを防ぐためにスムーズにラインを送り出す滑らかなドラグが求められます。
PEラインとリーダー
ティップランでは、ロッドのティップに現れる繊細なアタリを捉えるため、伸度が極めて低いPEラインの使用が必須です。 ラインの選び方が釣果に直結すると言っても過言ではありません。
| 項目 | 推奨スペック | ポイント |
|---|---|---|
| PEライン | 0.4号~0.8号 (200m以上) | 10mごとのマーキング付きが必須。細いほど潮の抵抗を受けにくい。 |
| リーダー | フロロカーボン 2号~3号 (1m~1.5m) | 根ズレ対策と衝撃吸収が目的。PEラインとの結束はFGノットなどが推奨される。 |
PEライン
PEラインの太さは、水の抵抗を少なくして素早くエギを沈めるために、0.4号から0.8号が一般的に使用されます。 特に、水深や潮流を正確に把握するために、10mごとに色分けされたマーキング付きのラインは必須アイテムです。 糸巻き量は、深場を狙うことや不意のラインブレイクを考慮し、最低でも200mは巻いておくと安心です。
リーダー
PEラインの先には、根ズレ(海底の岩などにラインが擦れること)からラインを守り、イカのジェット噴射による衝撃を和らげる役割を持つ「ショックリーダー」を結びます。 素材は、根ズレに強く、適度な張りがあるフロロカーボンが主流です。 太さはPEラインに合わせて2号~3号、長さは1m~1.5m程度が基本となります。
ティップラン専用エギ
ティップラン専用エギは、陸っぱりで使う通常のエギとは大きく異なる特徴を持っています。 最も大きな違いは「重さ」です。
水深20m以上の深場へ素早くエギを沈め、潮の流れが速い状況でもしっかりと底取りをするため、30g~50g、時にはそれ以上の重さに設計されています。 エギのサイズ(号数)は同じ3.5号でも、通常のエギが約20gなのに対し、ティップラン用は30g以上あるのが一般的です。
また、ヘッド部分にシンカーが一体化した特殊な形状をしており、安定した沈下姿勢を保ち、ジャーク後の水平移動(ステイ)でイカに抱かせる時間を長く作れるように工夫されています。
さらに、状況に応じて重さを調整するための「仮面シンカー」や「後付けシンカー」と呼ばれる追加ウェイトを装着できるモデルも多く、1つのエギで様々な水深や潮流に対応できるため非常に便利です。
| エギの重さ | 対応水深の目安 | 状況 |
|---|---|---|
| 30g前後 | ~30m | 潮が緩やかな状況や秋シーズンの浅場 |
| 40g前後 | 25m~40m | 最も使用頻度が高い標準的な重さ |
| 50g以上 | 40m~ | 潮が速い状況や、それ以上の深場(ディープエリア) |
【予算3万円から】コスパ最強ティップランタックルセット
「ティップランを始めてみたいけど、最初から高価な道具を揃えるのは少し不安…」そう考えている方も多いのではないでしょうか。ご安心ください。
予算3万円でも、ティップランエギングを十分に楽しむことができる、コストパフォーマンスに優れたタックルを揃えることが可能です。ここでは、実売価格を基に、性能と価格のバランスが取れた入門に最適なタックルセットをご紹介します。この組み合わせなら、初めての一杯との出会いを力強くサポートしてくれるはずです。
ロッドのおすすめモデル
ティップランの釣果を左右する最も重要なタックルがロッドです。船の揺れの中でも、アオリイカの繊細なアタリを穂先(ティップ)で視覚的に捉えるため、専用設計のロッドが不可欠です。予算3万円セットのロッドとして、1万円台前半で購入可能でありながら、その性能に定評のあるモデルを選びました。
おすすめは、メジャークラフトの「ソルパラ ティップラン」シリーズです。 このロッドは、手頃な価格帯でありながら、上位機種で培われたノウハウが注ぎ込まれており、ティップランに必要な基本性能をしっかりと押さえています。 穂先は視認性の良い蛍光イエローのスレッドを採用しており、わずかなアタリも見逃しにくい仕様です。 これからティップランを始める方にとって、まさに「最初の1本」にふさわしいモデルと言えるでしょう。
推奨モデルスペック
| モデル名 | 長さ | 硬さ(アクション) | 適合エギウェイト | 適合PEライン |
|---|---|---|---|---|
| ソルパラ SPXJ-S682ML/TE | 6ft 8in (約2.03m) | ML (ミディアムライト) | MAX 45g | 0.4号 – 1.0号 |
このモデルは、取り回しの良い長さと、幅広い状況に対応できる硬さで、シーズンや場所を選ばずに活躍します。
リールのおすすめモデル
ロッドの次に重要となるのがリールです。ティップランでは、エギをシャクった後に素早く糸フケを回収し、アタリに備える動作が求められます。そのため、軽量で滑らかな巻き心地を持つハイギア(HG)またはエクストラハイギア(XG)モデルがおすすめです。 予算1万円台前半で、これらの条件を満たす高性能なリールを選びました。
おすすめは、シマノの「ナスキー」またはダイワの「レガリス」です。 どちらも実売価格1万円前後でありながら、上位機種に迫る性能を持つことで非常に人気の高いモデルです。特に「C3000」番手のシャロースプール(S)モデルは、ティップランで多用する0.6号前後のPEラインに最適です。
推奨モデルスペック
| メーカー | モデル名 | 番手 | ギア比 | 自重 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| シマノ | ナスキー C3000HG![]() ![]() | C3000 | 6.2 (ハイギア) | 240g | 上位機種譲りのHAGANEギア搭載で滑らかな巻き心地。 |
| ダイワ | レガリス LT3000S-C-DH![]() ![]() | 3000 | 5.3 | 225g | 軽量なZAION Vボディとダブルハンドルで安定した操作性。 |
どちらを選んでも快適なティップランが可能です。特にダブルハンドルモデルは、シャクった後のハンドルの位置が定まりやすく、安定したリーリングに繋がるため初心者の方にもおすすめです。
ラインとエギのおすすめ
ロッドとリールが決まったら、残りの予算でラインとエギを揃えましょう。これらも釣果に直結する重要な要素です。
PEラインとリーダー
ティップランでは、エギの着底やイカのアタリを明確に捉えるため、高感度で伸びの少ないPEラインが必須です。太さは0.5号~0.8号、長さは200mあれば、深場や不意のラインブレイクにも対応でき安心です。 また、水深を把握しやすいように10mごとに色分けされたマルチカラーのラインを選びましょう。
- PEライン
-
シマノ「タナトル8」やよつあみ「エックスブレイド アップグレード X8」など、実売2,000円~3,000円程度の8本撚りPEラインがコストパフォーマンスに優れています。
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ポチップ
- リーダー
-
根ズレからPEラインを保護するために、フロロカーボン製のリーダーを1m~1.5mほど結束します。太さは2.0号~2.5号(8lb~10lb)が標準的です。

ポチップ
ティップラン専用エギ
ティップランでは、深場へ素早く沈み、潮流の中でも安定した姿勢を保つ専用設計のエギを使用します。 通常のショア用エギとはヘッド形状やウェイトバランスが大きく異なります。
まずは、実績が高く定番とされるモデルを、異なる重さとカラーで3~5本程度揃えるのが良いでしょう。 重さは30gを基準に、潮が緩い時用の25g、速い時用の40gといった具合に揃えると様々な状況に対応できます。
| メーカー | 製品名 | 特徴 | おすすめカラー |
|---|---|---|---|
| ヤマシタ | エギ王 TR![]() ![]() | 安定したフォール姿勢と大きなカンナが特徴の定番エギ。 | 金アジ、パープル系、レッドグレープ |
| デュエル | イージーQ フィンプラス TR![]() ![]() | パタパタフィンが波動を生み出し、低活性のイカにもアピール。 | ケイムラ系、夜光マーブルオレンジ |
| ダイワ | エメラルダス ボート II![]() ![]() | 仮面シンカーとの組み合わせでウェイト調整が容易なバランス型。 | マーブル-ピンク、夜光-グルクン |
最初は定番カラーを中心に揃え、釣行するエリアや季節に合わせて、船長のおすすめカラーなどを買い足していくのが釣果への近道です。
【予算5万円から】性能で選ぶティップランタックルセット
予算5万円は、ティップランエギングの楽しさを本格的に味わうための、性能を重視したタックルが揃う価格帯です。初心者からのステップアップはもちろん、快適な操作性と高い感度を求める中級者の方にも最適な組み合わせが可能になります。
このクラスになると、軽量で感度の高いブランクスや、滑らかな巻き心地と剛性を両立したリールが選択肢に入り、一日中快適に釣りを楽しめるようになります。 深場や複雑な潮流といった、少し難しいコンディションにも対応できる性能を備えたタックルで、ティップランの奥深さを満喫しましょう。
ロッドのおすすめモデル
この価格帯のロッドは、上位機種のテクノロジーを受け継ぎつつ、コストパフォーマンスに優れたモデルが豊富です。明確なアタリを捉えるための感度と、一日中しゃくり続けても疲れにくい軽さが重要な選択基準となります。 カーボン素材の質やガイド、リールシートの性能も向上し、所有欲を満たしてくれるデザイン性も魅力です。
リールのおすすめモデル
予算2万円前後のリールは、各メーカーの主力モデルが揃う激戦区です。軽量性はもちろん、巻き心地の滑らかさ、そして大物とのやり取りも安心なドラグ性能と剛性が求められます。 ティップランでは繊細なアタリを感じ取るために、巻き出しの軽さやハンドルの安定性も釣果を左右する重要な要素です。
ラインとエギのおすすめ
ロッドとリールの性能を最大限に引き出すためには、ラインとエギの選択も非常に重要です。特にラインは、ティップ(竿先)にアタリを伝えるための生命線。エギは、その日の状況に合わせて使い分けることで、釣果に大きな差が生まれます。
PEラインとリーダー
PEラインは、感度と強度を両立した0.5号~0.6号の8本撚りが基準となります。 水深を把握しやすい10mごとの色分けがされたマーキングラインが必須です。 リーダーは、根ズレに強くしなやかなフロロカーボンの2号(8lb)前後を1.5m~2mほど結束します。
ティップラン専用エギ
ティップラン専用エギは、素早く沈下し、深場で安定した姿勢を保つことが特徴です。 30g~40gを基本に、水深や潮流の速さに応じて重さを使い分けるのが釣果アップの鍵です。 カラーは、アピール系のピンクやオレンジ、ナチュラル系のパープルやグリーンなどを状況に応じてローテーションさせましょう。
【予算10万円から】ハイエンドなティップランタックルセット
予算10万円は、ティップランエギングにおいて一切の妥協を許さず、現時点で最高峰クラスの性能を追求できる領域です。各メーカーが誇る最先端技術を惜しみなく投入したフラッグシップモデルが視野に入り、これまで感じ取れなかった微細なアタリや海中の情報を的確に捉え、釣果へと直結させることが可能になります。


軽量性、感度、パワー、操作性のすべてにおいて、他の価格帯とは一線を画す異次元の体験が待っています。
ロッドのおすすめモデル
ハイエンドロッドの真骨頂は、なんといってもその圧倒的な「感度」と「軽さ」にあります。1gにも満たないようなティップ(穂先)への変化を明確に視認できる超高感度ソリッドティップや、軽量でありながら強靭な復元力を持つ高弾性カーボンブランクスは、ハイエンドモデルならではの特権です。 これにより、アオリイカの極めて繊細な「触り」をアタリとして捉えるだけでなく、潮の流れの変化やエギの姿勢まで手に取るように感じることができます。まさに「水中の解像度が上がる」感覚で、より戦略的なゲーム展開を可能にします。
代表的なモデルとして、シマノの「セフィア エクスチューン ティップエギング」やダイワの「エメラルダス EX BOAT」などが挙げられます。 これらのロッドは、各社独自の最新技術(例:シマノのスパイラルXコア、ダイワのSMT「スーパーメタルトップ」やAGS「エアガイドシステム」)が注ぎ込まれており、究極の性能を体感できます。
代表的なハイエンドロッド
リールのおすすめモデル
ロッド同様、リールもフラッグシップモデルを選択することで、ティップランエギングはさらなる高みへと到達します。ハイエンドリールに求められるのは、感度を損なわない「軽量性」、長時間の使用でも疲れにくい「巻きの軽さと滑らかさ」、そして大型イカのジェット噴射にも動じない「剛性とドラグ性能」です。 予算10万円クラスのタックルでは、2500番からC3000番のスピニングリールが最適で、特にダイワの「イグジスト」やシマノの「ステラ」は、その最高峰として君臨しています。 これらのリールは、精密なギアシステムと徹底した軽量化により、リーリング時のノイズが極限まで排除されており、ラインを通じて伝わるわずかな違和感を逃しません。
また、一定の速度で巻き続けることが多いティップランでは、ハンドルの回転バランスに優れるダブルハンドルモデルも人気です。
代表的なハイエンドリール
| メーカー | モデル名 | 特徴 |
|---|---|---|
| ダイワ | イグジスト![]() ![]() エアリティ ![]() ![]() | ZAION製モノコックボディによる軽量・高剛性の両立。エアドライブデザインによる巻き出しの軽さと優れた操作性。特にエアリティは圧倒的な軽さが魅力。 |
| シマノ | ステラ![]() ![]() ヴァンキッシュ ![]() ![]() | インフィニティクロス、インフィニティドライブによる滑らかで力強い巻き上げ。アンチツイストフィンでライントラブルを抑制。ヴァンキッシュは特に軽量性に特化。 |
ラインとエギのおすすめ
ロッドとリールが最高峰であれば、ラインシステムとエギも一切妥協すべきではありません。すべてが連動して初めて、ハイエンドタックルの真価が発揮されます。
PEラインとリーダー
PEラインは、感度を最大限に引き出すため、高品質な8本撚り以上のものを選択しましょう。号数は0.4号から0.6号が標準です。ハイエンドなPEラインは、真円に近く表面が滑らかなため、ガイド抜けが良く、水中での抵抗も少ないため、よりダイレクトにアタリを伝達します。 カラーは、水深を把握しやすい10mごとのマーキング付きが必須です。
リーダーは、根ズレに強く耐摩耗性に優れたフロロカーボン製の1.75号〜2.5号を選びます。 感度を重視し、高品質でしなやかなリーダーを選ぶことで、ノット強度を高め、エギの自然な動きを妨げません。
ティップラン専用エギ
エギは、状況に応じて使い分けるため、実績の高い定番モデルを中心に、様々なカラーやウェイトを揃えておくことが重要です。ヤマシタの「エギ王 TR」やダイワの「エメラルダス ボート II」、シマノの「セフィア アントラージュ シーグル」などは、多くのティップランナーから信頼を得ている定番エギです。
これらのエギは、安定した水中姿勢とキレのあるダートアクションを両立しており、様々な状況に対応できます。 また、潮の速さや水深に対応するため、専用の追加シンカーも必ず用意しておきましょう。
| カテゴリ | おすすめの選択肢 | ポイント |
|---|---|---|
| PEライン | シマノ ピットブル8+、よつあみ G-soul X8 など | 0.4号〜0.6号の8本撚り以上。10mマーキング付き。 |
| リーダー | シーガー グランドマックスFX、サンライン ブラックストリーム など | 1.75号〜2.5号の高品質フロロカーボン。 |
| 専用エギ | ヤマシタ エギ王 TR、ダイワ エメラルダス ボート II、シマノ セフィア アントラージュ シーグル など | 定番カラーを中心に、水深や潮の速さに合わせて30g〜50g程度まで幅広く用意。 |
失敗しないティップランタックルの選び方 ポイント解説
ティップランエギングは、繊細なアタリをティップ(竿先)で捉える釣りのため、タックル選びが釣果に直結します。ここでは、数ある製品の中から自分に合ったものを見つけるために、ロッド、リール、ライン、エギそれぞれの選び方の基本を徹底解説します。各項目のポイントを押さえることで、初心者の方でも失敗のないタックル選びが可能です。
ロッド選びの基本 長さと硬さ
ティップランロッドは、「ティップの繊細さ」と「ベリーからバットの強さ」という相反する要素を両立させているのが最大の特徴です。ティップで微細なアタリを表現し、強いバットパワーで重いエギをシャクり、大型アオリイカを引き寄せます。 この基本構造を理解した上で、長さと硬さを選んでいきましょう。
長さの選び方
ロッドの長さは、船上での取り回しやすさと操作性に影響します。基本となるのは6フィート台(約1.8m〜2.1m)で、操作性と安定性のバランスが最も良い長さです。 初めての一本で迷ったら、6フィート半(約1.95m)前後のモデルを選ぶと良いでしょう。 長さごとの特徴は以下の通りです。
| 長さ | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 5フィート台(ショート) | 操作性と感度を重視したモデル。 | 軽量でシャクリやすく、ダイレクトな操作感で高い感度を誇る。 | 波が高いとティップが揺れやすく、アタリが分かりにくくなることがある。 |
| 6フィート台(スタンダード) | 最も汎用性が高く、バランスの取れたモデル。 | 操作性、感度、安定性のバランスが良く、あらゆる状況に対応しやすい。 | 特になし。最初の1本に最適。 |
| 7フィート台(ロング) | 足場の高い大型船や、波が高い状況で安定性を求めるモデル。 | ストロークを活かした大きなシャクリが可能。波による船の揺れを吸収し、エギを安定させやすい。 | 持ち重りしやすく、長時間の釣りでは疲れやすい。操作性がやや劣る。 |
硬さ(パワー)と調子(テーパー)の選び方
ロッドの硬さ(パワー)は、使用するエギの重さや水深に合わせて選びます。 ティップランでは30g〜40gのエギをメインに使用するため、ML(ミディアムライト)からM(ミディアム)、あるいはMH(ミディアムヘビー)クラスが一般的です。 調子(テーパー)は、竿のどの部分から曲がるかを示し、ティップランではティップだけが繊細に曲がり、ベリーからバットは張りのある「先調子(ファーストテーパー)」が基本です。
- ティップ(穂先)
-
非常に繊細なソリッドティップが主流。イカがエギに触れたり、抱いて動きを止めたりした際の「ティップの戻り」アタリを明確に表現します。 視認性を高めるために白やオレンジ色で塗装されているものがほとんどです。
- ベリー(胴)
-
シャクった際にエギをキレ良く動かすための反発力を持つ部分。ここでしっかりとエギを動かせるかが重要です。
- バット(元竿)
-
大型イカの強い引きを受け止め、確実にフッキングさせるためのパワーの源。重いエギを一日中シャクり続けるためにも、しっかりとした強度が求められます。
水深や潮流に応じて、以下の表を目安に硬さを選ぶと良いでしょう。
| 硬さ(パワー) | 主なフィールド | 対応エギウェイト目安 |
|---|---|---|
| ML(ミディアムライト) | 水深30m前後の浅場 | 最大40g程度 |
| M(ミディアム) | 水深20m〜50m程度まで幅広く対応 | 最大60g程度 |
| MH(ミディアムヘビー) | 水深40m以上の深場や潮流の速いエリア | 最大80g程度 |
リール選びの基本 番手とギア比
リールは、ロッドとのバランス、ラインの回収速度、巻き上げパワーが重要です。 ティップランでは専用リールは販売されていませんが、エギング用やライトジギング用の中から最適なモデルを選びます。
番手(サイズ)の選び方
リールの番手は、使用するPEラインのキャパシティ(糸巻量)と、タックル全体の重量バランスを考慮して選びます。シマノであれば2500番〜C3000番、ダイワであればLT2500番〜LT3000番が標準的なサイズです。 PEラインの0.6号を200m巻けるスプールが目安となります。 軽さを重視するなら2500番、パワーや汎用性を求めるなら3000番がおすすめです。
| メーカー | 推奨番手 | 特徴 |
|---|---|---|
| シマノ | 2500S, C3000S, C3000M | Sはシャロースプール、Mはミディアムスプール。Cはコンパクトボディを表す。 |
| ダイワ | LT2500S, LT3000S-C, PC LT3000 | LTはライト&タフコンセプト。Sはシャロースプール、Cはコンパクトボディ。PCはパワークラスを表す。 |
また、感度を重視するティップランでは、リールの自重も重要な要素です。ロッドと組み合わせた際の持ち重りがなく、200g以下の軽量モデルを選ぶと、集中力を維持しやすくなります。
ギア比の選び方
ギア比は、ハンドル1回転あたりのライン巻き取り量を示します。ティップランでは、素早い糸ふけの回収と手返しの良さが求められるため、ハイギア(HG)またはエクストラハイギア(XG)が圧倒的に有利です。 シャクリの後に発生するラインスラックを素早く巻き取ることで、次のアタリに備えることができ、釣果アップに繋がります。 ノーマルギアは巻き上げトルクがあるため、深場での大型狙いで好むアングラーもいますが、初心者はまずハイギアモデルを選ぶのがセオリーです。
ラインとエギ選びの基本 号数と重さ
ティップランでは、ラインの太さやエギの重さが釣果を大きく左右します。特に、潮の流れや水深といった海の状況を正確に読み取り、それに合わせて調整することが重要です。
PEラインとリーダーの選び方
メインラインには、感度が高く伸びが少ないPEラインを使用します。 そして、根ズレ対策と衝撃吸収のために、先端にフロロカーボン製のリーダーを結束するのが基本です。
| 項目 | 選び方のポイント | 具体例 |
|---|---|---|
| PEライン | 0.4号〜0.8号が一般的で、初心者には0.6号が最もバランスが良くおすすめです。 細いほど潮の抵抗を受けにくく感度が上がりますが、強度が落ちます。 水深やタナを把握しやすいよう、10mごとに色分けされたマーキングラインが必須です。 長さは最低でも150m、できれば200m巻いておくと安心です。 | PE 0.6号 200m (マルチカラー) |
| リーダー | 根ズレに強く、比重があって潮に馴染みやすいフロロカーボン製が主流です。 太さはPEラインの号数に合わせて選び、2号(8lb)〜2.5号(10lb)が標準です。 長さは1.5m〜3m程度(一尋〜二尋)取ります。 | フロロカーボン 2号(PE0.6号使用時) |
ティップラン専用エギの選び方
ティップラン専用エギは、ショア(陸っぱり)用エギと比べて重く、頭を下にして素早く沈むように設計されています。 これにより、水深のあるポイントでも確実に底取りができます。


- 重さの選び方
-
エギの重さは、「水深(m)≒ エギの重さ(g)」を基本の目安とし、潮の流れや風の強さに応じて調整します。 例えば水深40mなら40gのエギを基準にします。底が取れない場合はより重く、底を取りすぎる(ラインが船の真下に来る)場合は軽くします。様々な状況に対応できるよう、30g、40g、50gなど複数の重さを揃えておきましょう。
さらに、釣りの幅を広げるために「追加シンカー(仮面シンカー、後付けシンカー)」は必須アイテムです。 手持ちのエギに10gや20gのシンカーを追加することで、急な潮の変化や深場への対応が可能になります。 これにより、少ないエギの数で幅広いウェイトをカバーできます。
スクロールできます水深 基本となるエギの重さ 潮が速い場合 〜30m 30g 40g or 30g + シンカー10g 30m〜50m 40g 50g or 40g + シンカー10g〜20g 50m〜 50g〜60g 60g以上 or 重いエギ + シンカー - カラーの選び方
-
エギのカラーは、その日の天候や潮色(水の透明度)によってアピール力が変わります。絶対的な正解はありませんが、状況に応じたセオリーは存在します。まずは以下の定番カラーを揃え、状況に合わせて使い分けてみましょう。
- ナチュラル系(アジ・イワシなど):澄み潮や日中の定番。ベイトフィッシュを模したカラー。
- ピンク・オレンジ系:パイロットカラーとして万能。濁り潮やマズメ時にも強い。
- パープル・レッド系:シルエットがはっきり出るため、深場や濁り潮、曇天時に有効。
- ゴールドテープ/マーブルテープ:光量が少ない状況(マズメ、曇天、濁り潮)で乱反射し、強くアピール。
- ケイムラ/グロー(夜光):紫外線で発光するケイムラは日中の深場で、蓄光するグローは光が届きにくい深場や朝夕の暗い時間帯で効果を発揮します。
まとめ
今回は、ティップランエギングのタックル選びについて、予算別のモデルから失敗しないポイントまで詳しく解説しました。ティップランは繊細なアタリを捉えることが釣果を左右するため、専用タックルの使用が釣果アップの鍵です。
予算3万円の入門セットでも十分に楽しめますが、5万円、10万円と予算を上げることで、感度や操作性が向上し、より快適な釣りが可能になります。ご自身のスタイルに合ったタックルを揃え、ティップランエギングで大型アオリイカを狙ってみてください。





































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