もう憂鬱じゃない!雨のキャンプを最高に快適にする過ごし方と必須ギアまとめ

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「キャンプの日に雨予報…」と聞くと憂鬱な気分になりますよね。しかし、適切な準備とコツさえ知っていれば、雨のキャンプは晴れの日以上に楽しく、思い出深い体験になります。

この記事では、雨キャンプを最高に快適にするための場所選びから必須ギア、設営・撤収のコツ、雨の日ならではの過ごし方、そして安全対策までを徹底解説。これを読めば、雨の日のキャンプが待ち遠しくなること間違いなしです。

目次

雨キャンプは憂鬱?いえいえ実は魅力がいっぱいなんです

キャンプの予定を立てた日に、天気予報がまさかの雨マーク。「せっかくのキャンプなのに最悪だ…」と肩を落としてしまう気持ち、とてもよく分かります。

しかし、実は雨の日のキャンプには、晴れの日とは全く違う、特別な魅力が隠されているのです。多くのキャンパーが敬遠しがちな雨キャンプですが、その静けさや幻想的な雰囲気は、一度体験すると虜になってしまうほど。

雨をネガティブなものと捉えるのではなく、キャンプの新しい楽しみ方を発見するチャンスと考えてみませんか?ここでは、雨キャンプが憂鬱から最高の体験に変わる、その奥深い魅力をご紹介します。

雨音が心地よいBGMに変わる特別な時間

しとしととタープやテントを打つ雨の音。それは決して邪魔な騒音ではありません。むしろ、都会の喧騒から離れた大自然の中で聴く雨音は、心を落ち着かせる最高のBGMとなります。規則的でありながらも予測不可能なリズムを刻む雨音には、「1/fゆらぎ」というリラックス効果があるとも言われています。

温かいコーヒーを片手に椅子に深く腰掛け、雨音に耳を澄ませながら静かに流れる時間を過ごす。そんな贅沢な体験は、雨の日だからこそ味わえる特権です。普段の忙しい日常を忘れ、ただただ自然の音に身を委ねることで、心からリフレッシュできるでしょう。

幻想的な森の風景は雨の日ならではの絶景

雨に濡れた自然は、いつもとは違う表情を見せてくれます。木々の緑はより一層深みを増し、生き生きとした生命力に満ち溢れます。立ち込める霧や靄(もや)は、森全体をベールで包み込み、まるで水墨画のような幻想的な世界を創り出します。葉っぱやクモの巣についた水滴が、光を受けてキラキラと輝く様子は、まるで宝石のよう。

晴れた日には見ることのできない、しっとりと潤った美しい風景は、絶好の被写体にもなります。雨上がりに現れる大きな虹や、雲間から差し込む光のシャワー(天使の梯子)など、雨がもたらす美しい瞬間を探すのも楽しみの一つです。

ぜひカメラを片手に、この日だけの絶景を探しに出かけてみてください。

焚き火の炎がより一層美しく映える

雨キャンプのハイライトとも言えるのが、タープの下で楽しむ焚き火です。周囲が雨で薄暗くなることで、燃え盛る焚き火のオレンジ色の炎が、より一層鮮やかに、そして暖かく感じられます。

湿気を含んだ空気に炎の光が柔らかく拡散し、立ち上る湯気と相まって、えもいわれぬ幻想的な空間を演出します。パチパチと薪がはぜる音と、テントを打つ雨音のハーモニーは、最高の癒やしをもたらしてくれるでしょう。揺らめく炎を眺めながら暖を取り、仲間や家族と語り合う時間は、きっと忘れられない思い出になるはずです。

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魅力のポイント具体的な体験得られる感覚・感情
聴覚(音)タープやテントに当たる雨音をBGMに、コーヒーや読書を楽しむ。リラックス、癒やし、静寂、贅沢感
視覚(風景)雨に濡れた深い緑や霧がかった森、葉に残る水滴など、幻想的な景色を眺める。感動、神秘性、非日常感、落ち着き
五感(焚き火)薄暗い中で際立つ炎の揺らめきを眺め、暖かさを感じ、雨音との共演を楽しむ。安心感、暖かさ、高揚感、一体感

快適な雨キャンプは場所選びから キャンプ場選定のポイント

雨の日のキャンプが快適になるかどうかは、どのキャンプ場、どのサイトを選ぶかに大きく左右されます。天候が悪いからと諦めるのではなく、雨の日でも楽しめる環境を自ら選ぶことが重要です。ここでは、雨キャンプを成功させるためのキャンプ場選定の具体的なポイントを3つご紹介します。事前の準備で、憂鬱な雨をキャンプの醍醐味に変えましょう。

水はけの良いサイトを選ぶのが基本

雨キャンプで最も避けたいトラブルの一つが、テントへの浸水です。サイトが水たまりになってしまうと、テントが汚れるだけでなく、最悪の場合は雨漏りして眠れない夜を過ごすことになりかねません。そうした事態を防ぐためにも、水はけの良い地面のサイトを選ぶことが絶対条件です。

水はけの良さは、サイトの地面の種類によって大きく異なります。それぞれの特徴を理解し、予約時や到着時に最適な場所を選びましょう。

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地面の種類メリットデメリット
砂利・砕石水はけが抜群に良く、雨水が地面に素早く浸透します。テントのボトムが汚れにくいのも大きな利点です。地面が硬いため、頑丈な鍛造ペグでないと刺さりにくい場合があります。マットを厚くするなど寝心地の工夫も必要です。
林間(土)木々が多少の雨を防いでくれ、自然との一体感を味わえます。水はけは場所によりますが、腐葉土で水はけが良い場合もあります。地面が窪地になっている場所は水が溜まりやすいので避けるべきです。木の根が多く、ペグダウンの場所に工夫が必要です。
芝生見た目が美しく、クッション性があるため過ごしやすいのが魅力です。水はけが悪いと広範囲に水たまりができやすく、一度濡れると乾きにくいです。泥でギアが汚れやすい点にも注意が必要です。

予約の際には、キャンプ場の公式サイトでサイトの写真を確認したり、口コミサイトで「雨の日の様子」を調べたりするのがおすすめです。可能であれば、キャンプ場に直接電話して、雨の日に強いサイトを尋ねてみるのが最も確実な方法です。

初心者も安心のコテージや高規格キャンプ場を活用する

雨の中でのテント設営や撤収に不安がある初心者の方や、小さなお子様連れのファミリーには、無理せず快適性を優先する選択肢もおすすめです。

その筆頭が、コテージやバンガロー、キャビンといった宿泊施設を利用する方法です。屋根と壁に守られた空間なら、雨風の心配は一切ありません。ベッドやエアコン、キッチン、トイレなどが完備されている施設も多く、まるで別荘に来たかのような快適さでアウトドアを楽しめます。テントの設営・撤収という雨キャンプで最も大変な作業から解放されるため、純粋に雨の日の自然の雰囲気を満喫できます。

また、「高規格キャンプ場」を選ぶのも賢い選択です。高規格キャンプ場とは、トイレが清潔でウォシュレット付きだったり、炊事場でお湯が使えたり、シャワーや温泉施設が充実していたりするキャンプ場のことです。

特に、屋根付きの炊事棟やBBQスペースがあれば、雨に濡れることなく調理や食事を楽しめます。コインランドリーや乾燥機が併設されていれば、濡れた衣類やタオルをすぐに乾かすことができ、非常に衛生的です。こうした設備が整っているだけで、雨キャンプのストレスは大幅に軽減されます。

国内最大級のキャンプ場検索・予約サイト「なっぷ」などで、「コテージ」や「高規格」といった条件で検索してみるのも良いでしょう。

電源サイトで家電を使えばさらに快適

雨の日は気温が下がりやすく、湿度も高くなるため、寒さと湿気対策が快適性を左右します。そこで絶大な効果を発揮するのが「電源サイト」です。

電源サイトとは、サイト内に家庭用と同じAC電源のコンセントが設置されている区画のこと。延長コードさえ持っていけば、様々な家電製品を利用できます。電源サイトを賢く利用すれば、雨のキャンプは「不便」から「特別な体験」へと変わります

例えば、以下のような家電が活躍します。

ホットカーペット・電気毛布

シュラフの下に敷くだけで、地面からの冷えを完全にシャットアウト。濡れた体に温かさが染み渡り、朝までぐっすり眠れます。

小型のセラミックヒーター

テントの前室やスクリーンタープ内を素早く暖めます。肌寒い雨の日のリビング空間が、驚くほど快適になります。※テント内での使用は一酸化炭素中毒や火災のリスクがあるため、換気を徹底し、安全な製品を選んでください。

布団乾燥機・除湿機

雨キャンプ最大の敵である「湿気」を取り除きます。濡れてしまった衣類やシュラフの乾燥、テント内のジメジメ感の解消に非常に役立ちます。

電気ケトル

火を使わずに安全かつ迅速にお湯を沸かせます。温かい飲み物で体を温めたり、カップラーメンを作ったりするのに便利です。

電源サイトを利用する際は、キャンプ場が定めている使用可能電力(アンペア数)を確認し、消費電力の大きい家電を同時に使わないように注意しましょう。雨天時に備え、延長コードは防雨型のものを選ぶとより安心です。

これで安心!雨のキャンプを快適にする必須ギア完全ガイド

雨キャンプの成否は、ギア選びで決まると言っても過言ではありません。雨という環境をネガティブに捉えるのではなく、適切なギアを揃えることで、むしろ特別なキャンプ体験へと昇華させることができます。ここでは、雨の日のキャンプを最高に快適にするために、絶対に揃えておきたい必須ギアをカテゴリー別に徹底解説します。

リビング空間を死守するテントとタープ

雨キャンプで最も重要なのは、雨に濡れることなく安心して過ごせる「居住空間」の確保です。テントはもちろん、日中の活動拠点となるタープの選び方が、キャンプ全体の快適性を大きく左右します。

高耐水圧のテントで雨漏りを防ぐ

テントに染み込もうとする水の力を抑える性能を示す「耐水圧」。この数値が高ければ高いほど、強い雨にも耐えることができます。一般的な傘の耐水圧が500mm程度なのに対し、キャンプ用のテントではそれ以上の性能が求められます。

特に体重がかかるフロア(床面)は2,000mm以上、フライシート(屋根・壁面)は1,500mm以上を目安に選ぶと安心です。有名ブランドの定番モデル、例えば「スノーピーク アメニティドーム」や「コールマン タフスクリーン2ルームハウス」などは、この基準をクリアしており初心者でも安心して使えます。

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耐水圧耐えられる雨の目安ワンポイント
500mm小雨傘と同程度。キャンプでの使用には不向きです。
1,500mm通常の雨フライシートの最低ライン。この数値以上は欲しいところです。
2,000mm以上強い雨フロア部分はこの数値以上が必須。フライシートもこのレベルだと安心感が高まります。

また、耐水圧の数値だけでなく、縫い目からの浸水を防ぐ「シームテープ」処理がしっかり施されているか、テント内の空気を循環させて結露を防ぐ「ベンチレーション」機能が充実しているかも重要なチェックポイントです。

大型タープで快適な活動スペースを確保

雨の日にテント内だけで過ごすのは窮屈なもの。タープがあれば、雨を防ぎながら焚き火や料理を楽しめる快適なリビングスペースが生まれます。テントの出入り口と連結するように設営すれば、テントとリビング間の移動で濡れる心配もありません。

雨キャンプでは、壁があることで横殴りの雨風を防ぎやすい「スクリーンタープ」や、設営の自由度が高く開放的な「ヘキサタープ」が人気です。サイズは利用人数よりも一回り大きいものを選ぶのがおすすめ。4人家族なら5〜6人用のタープを選ぶと、チェアやテーブル、荷物を置いても広々と使うことができます。

素材は、軽量で扱いやすい「ポリエステル」や、火の粉に強く焚き火の近くでも安心して使える「ポリコットン(TC素材)」などがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分のキャンプスタイルに合ったものを選びましょう。

体を濡らさない服装と小物

「濡れ」は体温を奪い、不快指数を急上昇させる最大の敵です。体をドライに保つためのウェアと小物は、快適な雨キャンプに欠かせない装備です。

高性能なレインウェアはマストアイテム

コンビニのビニールガッパはNG。キャンプでのレインウェアには、外部からの雨を防ぐ「防水性」と、汗による内側からの蒸れを放出する「透湿性」の両方が不可欠です。透湿性が低いと、動いたときにかく汗で内側がびしょ濡れになり、結果的に体を冷やしてしまいます

この防水性と透湿性を高次元で両立させているのが「ゴアテックス(GORE-TEX®)」に代表される高機能素材です。価格は高めですが、モンベルやザ・ノース・フェイスといったアウトドア専門ブランドのセパレートタイプのレインウェアは、一着持っておくとあらゆるアウトドアシーンで活躍します。モンベルのウェブサイトでは、レインウェアの詳しい選び方が解説されており、参考になります。

足元は防水シューズか長靴で万全に

地面からの浸水で足元が濡れると、一気に不快になります。ぬかるんだ地面を歩くことを想定し、足元は完全防水のアイテムで固めましょう。

  • 長靴(レインブーツ): サイト内でのちょっとした移動やトイレに行く際など、着脱が容易で非常に便利です。日本野鳥の会が販売している「バードウォッチング長靴」は、コンパクトに折り畳めて持ち運びしやすく、キャンパーに人気です。
  • 防水トレッキングシューズ: ゴアテックスなどを採用した防水仕様のシューズは、設営や撤収作業のようにアクティブに動く場面で最適です。足首をしっかりホールドし、滑りにくいソールが安全性を高めてくれます。

また、靴下には濡れても乾きやすいウール素材や化学繊維のものを選ぶと、さらに快適性が増します。

あると便利な防水ハットと速乾タオル

メインの装備に加えて、あると便利なのが防水ハットと速乾タオルです。

レインウェアのフードを被ると、どうしても左右の視界が狭くなりがちです。ツバの広い防水ハットを併用すれば、顔に直接雨が当たるのを防ぎつつ、良好な視界を確保できます。作業効率も格段にアップします。

吸水性と速乾性に優れたマイクロファイバー製のタオルは、濡れた体や髪を拭くだけでなく、濡れてしまったギアをサッと拭くのにも役立ちます。かさばらないので、サイズの違うものを何枚か用意しておくと非常に重宝します。

雨キャンプの快適性を格段に上げる便利グッズ

必須ギアとまではいかなくても、「これがあるだけで雨キャンプが天国になる」という便利グッズが存在します。湿気対策や濡れたギアの管理をスマートに行い、ストレスフリーなキャンプを実現しましょう。

テント内の湿気対策グッズ

雨の日はテント内の湿度が上がり、外気との温度差で内壁が結露しやすくなります。寝袋や荷物がじっとりと湿ってしまうのを防ぐために、湿気対策は万全に行いましょう。

ポータブル扇風機/サーキュレーター

テント内の空気を強制的に循環させることで、結露を大幅に軽減できます。特に電源サイトであれば、小型のサーキュレーターを持ち込むのが効果的です。

すのこ/コット

テントの床に直接マットを敷くのではなく、すのこを敷いたり、コット(簡易ベッド)で寝たりすることで、地面からの冷気や湿気を遮断できます。空気の通り道ができるため、結露対策にも繋がります。

除湿剤

クローゼット用の吊り下げるタイプや置き型の除湿剤をテントの隅に置いておくだけでも、効果が期待できます。

濡れたギアを収納する防水バッグ

雨キャンプで最も頭を悩ませるのが、撤収時に濡れたテントやタープをどう持ち帰るかという問題です。これらをそのまま車に積み込むと、車内が水浸しになり、カビや悪臭の原因になります。

大容量の防水トートバッグやドライバッグを準備しておけば、濡れたギアをまとめて放り込んで、車内を汚すことなく持ち帰れます。キャンパー向けに作られた「アソビト(asobito)」の防水帆布ケースや、厚手のビニール素材で作られた大型のトートバッグなどがおすすめです。大きなゴミ袋を何枚か重ねて代用することも可能ですが、移動中に破れるリスクを考えると、耐久性の高い専用品があると安心感が違います。

雨キャンプの設営と撤収をスムーズに行うコツ

雨の日のキャンプで快適に過ごせるかどうかは、設営と撤収の手際の良さで決まると言っても過言ではありません。雨に濡れる時間を最小限に抑え、ギアを汚さず、後片付けまでスマートに行うための具体的なコツを、順を追って詳しく解説します。

タープを先に設営して作業スペースを確保する

雨キャンプの鉄則、それは「何よりも先に屋根を作ること」です。タープを最初に設営することで、雨をしのげる広々とした作業スペース兼リビングが生まれます。このスペースがあるだけで、荷物の搬入からテントの設営まで、焦らず落ち着いて進めることができます。

以下の手順で、スムーズな設営を目指しましょう。

STEP
荷物の選別

車から全ての荷物を降ろすのではなく、まずはタープ本体、ポール、ペグ、ハンマーだけを素早く取り出します。

STEP
タープの設営

風向きを考慮し、雨風の吹き込みが少ない方向にタープの低い側が向くように設営を開始します。メインポール2本を立ててロープを張れば、最低限の屋根は確保できます。

STEP
荷物の移動

屋根が完成したら、車から残りの荷物をタープの下へ運び込みます。これで大切なギアが雨に濡れる心配はありません。

STEP
テントの設営

タープの下で、テントを広げて設営します。インナーテントからポールを通し、フライシートを被せるまでの一連の作業を雨に濡れずに行えるため、テント内が濡れたり汚れたりするのを防げます。

この手順を守るだけで、雨によるストレスが大幅に軽減され、快適なキャンプのスタートを切ることができます。

テント内を濡らさないための出入りの工夫

設営が無事に終わっても、テントへの出入りで内部を濡らしてしまっては快適さが半減します。テント内をドライで清潔に保つための、ちょっとした工夫をご紹介します。

テントの出入り口をタープの真下に配置するのが最も効果的なレイアウトです。タープとテントの距離を近づけ、雨に当たる動線を極力短くしましょう。さらに、以下の工夫を取り入れることで、テント内への雨や泥の侵入を徹底的に防ぎます。

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対策のポイント具体的な方法と使用アイテム
足元の泥対策テントの入口前に、すのこや大きめの防水シートを敷きます。ここで靴の泥を落としたり、脱ぎ履きしたりするスペースを作ることで、テント内に泥が持ち込まれるのを防ぎます。
濡れた衣服の扱いレインウェアは必ずテントに入る前に、タープの下で脱ぎます。脱いだレインウェアや濡れたタオルは、大きめの防水バッグやビニール袋にまとめて入れておくと、他のギアを濡らさずに済みます。
便利な備品テントの入口付近に、すぐに使えるタオルを数枚用意しておきましょう。濡れた手や顔、ギアをサッと拭くのに重宝します。また、サンダルやクロックスがあると、少し外に出る際に便利です。

雨天時のスマートな撤収方法

楽しいキャンプの締めくくりである撤収作業。雨が降っていると憂鬱になりがちですが、手順を工夫すれば驚くほどスムーズに進められます。設営時とは逆の「濡らしたくないものから片付け、屋根を最後まで残す」という原則を徹底しましょう。

STEP
テント内の片付けを最優先

シュラフ(寝袋)、マット、着替えなど、絶対に濡らしたくないものから先に収納袋や防水バッグに詰めていきます。これらを先に車に運び込んでしまうのも良い方法です。

STEP
タープ下で小物を整理

次に、タープの下でテーブルやチェア、調理器具などを片付けます。水滴が付いていても、後で拭けば問題ないものが中心です。

STEP
テントの撤収

タープの屋根の下でテントを畳むのが理想ですが、スペースがなければフライシートをかけたままインナーテントを先に撤収するなどの工夫を。最後に残ったフライシートは、大きなゴミ袋や防水のスタッフサックに素早く収納します。この時点では綺麗に畳むことよりも、濡らさずに持ち帰ることを優先しましょう。

STEP
最後にタープを撤収

全ての荷物を車に積み終えたら、最後にタープを撤収します。タープも同様に、大きな袋にざっくりと入れて持ち帰ります。

帰宅後に必須の濡れたギアのメンテナンス

雨キャンプで最も重要なのが、帰宅後のメンテナンスです。濡れたテントやタープを放置すると、カビや悪臭、防水コーティングの劣化(加水分解)を引き起こし、ギアの寿命を著しく縮めてしまいます。必ずその日のうちに、遅くとも翌日には乾燥作業を行いましょう。

ギアごとのメンテナンス方法は以下の通りです。

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ギアの種類メンテナンス方法
テント・タープ自宅のベランダや庭、浴室乾燥機を使って完全に乾かします。物干し竿にかけたり、椅子などを使って立体的に広げ、生地同士がくっつかないようにするのがポイントです。泥汚れは、乾燥後にブラシで優しく払い落とすか、固く絞った布で拭き取ります。
ペグ・ポール・ハンマー泥や水分をきれいに拭き取ります。特にスチール製のペグは錆びやすいので、しっかり乾燥させてから収納しましょう。
シュラフ(寝袋)雨で直接濡れていなくても、湿気を吸っている可能性があります。風通しの良い場所で陰干しし、湿気を飛ばしてから収納してください。
レインウェア洗濯表示に従って洗濯します。撥水性が落ちてきたと感じたら、乾燥後に市販の撥水スプレーをかけると効果が復活します。

少しの手間をかけるだけで、大切なキャンプギアを長く愛用することができます。次のキャンプを気持ちよく迎えるためにも、メンテナンスは欠かさず行いましょう。

雨の日だからこそ楽しい!最高のキャンプ時間を過ごす方法

雨で外に出られない時間は、決して退屈な時間ではありません。むしろ、普段のキャンプではできない特別な体験ができるチャンスです。雨音をBGMに、いつもとは違うキャンプの楽しみ方を見つけてみませんか?ここでは、雨の日を最高の一日に変える、とっておきの過ごし方をご紹介します。

タープの下でじっくり楽しむ焚き火と料理

雨キャンプの醍醐味といえば、タープの下で楽しむ時間です。しとしとと降る雨の音を聞きながら、揺らめく炎を眺めたり、時間をかけた料理に挑戦したり。慌ただしい日常を忘れ、ゆったりと流れる時間に身を任せる贅沢は、雨の日ならではの特別な体験です。

焚き火のパチパチという音と雨音が混じり合う空間は、最高の癒やしをもたらしてくれます。温かい飲み物を片手に、ただ炎を眺めているだけでも心が落ち着きます。ただし、タープ下で焚き火を行う際は、難燃性のタープを使用し、十分な高さと換気を確保するなど、安全には最大限配慮してください。

そして、時間に余裕がある雨の日こそ、じっくりコトコト煮込む料理に挑戦してみましょう。ダッチオーブンを使えば、本格的な絶品料理が作れます。

雨キャンプにおすすめのじっくり料理

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料理の種類おすすめメニューポイント
煮込み料理ビーフシチュー、ポトフ、豚の角煮、おでんダッチオーブンの保温効果で、食材が驚くほど柔らかく仕上がります。雨音を聞きながらコトコト煮込む時間は、最高のスパイスになります。
燻製料理チーズ、ナッツ、ゆで卵、ソーセージスモークチップと簡易的なスモーカー(段ボール製でも可)があればOK。手軽に始められ、お酒のおつまみにぴったりな一品が完成します。
ホットドリンク挽きたてコーヒー、ホットワイン、チャイ豆からコーヒーを挽いたり、スパイスからチャイを作ったり。一手間かけることで、体だけでなく心まで温まる、格別な一杯を楽しめます。

テント内で楽しむ読書や映画鑑賞

テントに当たる雨音は、最高の効果音。外の喧騒から切り離されたテント内は、静かに自分の世界に没頭するのに最適な空間です。これを「おこもりキャンプ」と称して、インドアな趣味を存分に楽しんでみましょう。

普段は忙しくて読めずにいた本を、ランタンの優しい灯りの下でじっくり読むのはいかがでしょうか。自然の中で読む物語は、いつもより深く心に染み渡るはずです。また、タブレットやポータブルプロジェクターを持ち込めば、テントの中が自分だけの贅沢なシアターに早変わりします。ポータブル電源があれば充電の心配もありません。雨音をBGMに、お気に入りの映画の世界に浸る時間は、忘れられない思い出になるでしょう。ヘッドホンを使えば、さらに没入感が高まります。

家族や仲間と盛り上がるボードゲーム

雨の日は、家族や仲間とのコミュニケーションを深める絶好の機会です。スマートフォンやゲーム機から少し離れて、みんなでワイワイ楽しめるボードゲームやカードゲームはいかがでしょうか。電源も不要で、笑い声が絶えない時間は、最高の思い出を紡いでくれます。

簡単なルールで子供から大人まで楽しめるものから、じっくり頭を使う戦略的なものまで、いくつか種類を持っていくと、その場の雰囲気やメンバーに合わせて選べます。

キャンプにおすすめのボードゲーム&カードゲーム

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ゲーム名タイプおすすめポイント
なんじゃもんじゃ
瞬発力・記憶力系謎の生き物に名前を付けていき、再登場したらその名前を叫ぶゲーム。子供から大人まで大爆笑間違いなし!
ブロックス
陣取り・パズル系ルールはシンプルなのに奥が深い。見た目もカラフルで、世代を問わず楽しめます。
カタンの開拓者たち
戦略・交渉系無人島を開拓していく世界的名作ゲーム。じっくり時間をかけて楽しみたいグループにおすすめです。
UNO・トランプ
定番カードゲーム誰もが知る定番ゲームは、やはり盛り上がります。荷物もかさばらず、一つ持っていくと安心です。

雨の日のキャンプは、決してネガティブなものではありません。工夫次第で、晴れの日とはまた違った、深く心に残る豊かな時間を過ごすことができるのです。

安全第一 雨キャンプで絶対に注意すべきこと

雨のキャンプは魅力がたくさんありますが、晴天時とは異なる危険が潜んでいることも事実です。楽しい思い出を台無しにしないためにも、安全対策は万全にして臨みましょう。ここでは、雨キャンプで特に注意すべき3つのポイントを詳しく解説します。

低体温症を防ぐための服装と寒さ対策

雨キャンプで最も警戒すべきことの一つが「低体温症」です。体が雨や汗で濡れた状態で風にさらされると、気化熱によって急激に体温が奪われます。特に気温がそれほど低くなくても発症する可能性があり、命に関わる非常に危険な状態です。

低体温症を防ぐ基本は、体を濡らさず、冷やさない服装を徹底すること。基本となるのは「レイヤリング(重ね着)」という考え方です。

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レイヤー役割素材の例
ベースレイヤー(肌着)汗を素早く吸収し、肌から遠ざける(吸湿速乾性)ポリエステルなどの化学繊維、メリノウール
ミドルレイヤー(中間着)体温を保持し、暖かさを保つ(保温性)フリース、インナーダウン、化繊インサレーション
アウターレイヤー(上着)雨や風を外から防ぐ(防水性・防風性)ゴアテックス®に代表される防水透湿性素材のレインウェア

注意すべきは、肌着やTシャツに綿(コットン)素材を選ばないことです。コットンは濡れると乾きにくく、気化熱で体温を奪い続けるため「死の衣(デス・コットン)」と呼ばれることもあります。必ず化学繊維かウールのものを選びましょう。また、万が一濡れてしまった時のために、予備の着替え(特に靴下や肌着)を多めに用意し、防水スタッフバッグなどに入れて濡れないように保管しておくことが重要です。

温かいスープやホットドリンクを飲む、安全な場所で焚き火にあたるなど、積極的に体を温める工夫も忘れずに行いましょう。

テント内での火器使用の危険性

雨が降っていると、テントやスクリーンタープの前室などで調理や暖房をしたくなりますが、これは絶対にやめてください。密閉された空間で炭火やガス燃焼器具を使用すると、一酸化炭素(CO)中毒を引き起こし、死に至る可能性があります。

一酸化炭素は無色・無臭のため、発生に気づきにくいのが特徴です。頭痛や吐き気といった初期症状が出たときには、すでに危険な状態に陥っていることも少なくありません。特に就寝中に発生すると、気づかないうちに命を落とす最悪の事態につながります。「少しだけだから」「換気しているから」という安易な考えが、取り返しのつかない事故を招きます。

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絶対にやってはいけない危険な行為安全な対策
テントやシェルター内での炭火(BBQコンロ、七輪など)の使用火器は必ず屋根のない屋外か、側面が大きく開け放たれた大型タープの下で使用する。
テント内で暖を取るために石油ストーブやガスストーブを使用する暖を取る際は、服装やカイロ、湯たんぽで工夫する。電源サイトなら電気毛布やセラミックヒーターが安全。
前室(玄関スペース)でのガスバーナーを使った調理調理も換気の良いタープ下で行う。テントから十分に距離を取る。

万が一に備え、アウトドア用の一酸化炭素チェッカー(警報器)を携行することを強く推奨します。また、火器の近くにはテントや寝袋などの燃えやすいものを置かないようにし、火事のリスクにも常に注意を払いましょう。

増水や土砂崩れなど自然災害への備え

雨は、キャンプ場の自然環境を急変させる可能性があります。特に川の増水や鉄砲水、土砂崩れ、落雷には最大限の警戒が必要です。

まず、キャンプ場選びの段階で、川の中州や川岸ギリギリのサイト、崖の下や沢の出口付近は避けましょう。予約時やチェックイン時に、大雨の際の危険箇所や避難場所をキャンプ場のスタッフに確認しておくことも大切です。

キャンプ中は、常に最新の気象情報を確認する習慣をつけてください。気象庁のウェブサイトなどで大雨警報・洪水警報や土砂災害警戒情報が発表された場合は、キャンプを中断し、速やかに安全な場所へ避難する決断が必要です。無理な続行は絶対にやめましょう。

自然が発する危険のサインを見逃さないことも重要です。以下のような兆候に気づいたら、直ちに避難行動を開始してください。

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危険のサイン取るべき行動
川の水が急に増えたり濁ったりする、流木が流れてくる鉄砲水の兆候。すぐに川から離れ、高台へ避難する。
山鳴りや地鳴りがする、斜面から小石が落ちてくる、湧き水が止まったり濁ったりするがけ崩れや土石流の前兆。すぐにその場から離れ、安全な場所(管理棟など)へ避難する。
雷鳴が聞こえる、空が急に暗くなるテントやタープの下は危険。車の中や鉄筋コンクリートの建物(管理棟やサニタリー棟)に避難する。

安全に楽しむことが、最高のキャンプ体験につながります。常に危険を予測し、万全の準備と早めの判断を心がけてください。

まとめ

雨のキャンプは、事前の準備と少しの工夫で、晴れの日とは違う特別な時間になります。水はけの良いサイトを選び、高耐水圧のテントや大型タープ、高性能なレインウェアなどの必須ギアを揃えることが快適さの鍵です。設営・撤収のコツを押さえ、安全対策を万全にすれば、雨音をBGMに焚き火や読書を楽しめます。この記事を参考に、憂鬱だった雨キャンプを最高の思い出に変えましょう。

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この記事を書いた人

平日は会社員、休日は釣りやキャンプなどを中心にアウトドア楽しんでいます。

就職してから釣りをメインに、上司や先輩と仲良くなれることで、仕事もプライベートも充実しているアラサーサラリーマン!

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