知らないと損!釣りの釣果を左右する「水温計」おすすめ5選と活用術

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なかなか釣果が伸びないと悩んでいませんか?その原因は「水温」かもしれません。魚の活性は水温に大きく左右されるため、水温計は釣果アップに欠かせない重要なアイテムです。この記事では、釣りに水温計が必要な理由から、後悔しない選び方、厳選したおすすめ5選、釣果に直結する具体的な活用術までを徹底解説します。客観的なデータを武器に、これまで以上に戦略的な釣りでライバルに差をつけましょう。

目次

釣りの釣果アップに水温計が欠かせない理由

「今日はなぜか全く釣れない…」「隣の人は釣れているのに、自分だけアタリがない…」そんな悔しい経験はありませんか?釣りの世界では、長年の経験や鋭い勘がものを言う場面も多くありますが、安定して釣果を出し続けるアングラーは、必ず「水温」という客観的なデータを重視しています。

水温計は、目に見えない水中の状況を数値で可視化し、あなたの釣りを「感覚」から「戦略」へと進化させるための強力な武器となるのです。

魚の「やる気スイッチ」を科学的に見つける

魚は私たち人間と違い、自ら体温を一定に保つことができない「変温動物」です。そのため、周囲の水温が魚の活性、つまり「やる気」や生命活動に直接的な影響を与えます。 水温が低すぎれば代謝が落ちて動きが鈍くなり、エサを追う気力もなくなります。

逆に、水温が高すぎても体力を消耗し、酸素量の多い涼しい場所でじっと動かなくなることがあります。それぞれの魚には、最も活発に捕食活動を行う「適水温」が存在します。水温計を使ってその時々の水温を正確に把握することは、魚のコンディションを理解し、「やる気スイッチ」が入っている魚を見つけ出すための、最も確実な第一歩なのです。

再現性の高い「釣れるパターン」を構築する

「あの日は、あの場所で、あのルアーで爆釣した」という素晴らしい経験も、水温というデータがなければ、単なる幸運な思い出話で終わってしまいます。

しかし、そこに「水温15℃」という情報が加わるだけで、その経験は貴重な財産に変わります。「水温15℃前後の曇りの日には、このポイントのこの水深で、このルアーが効く」という、再現性のある「勝利の方程式」が見えてくるのです。

釣行のたびに水温を記録し、釣果と結びつけていくことで、あなただけの貴重なデータが蓄積されます。これにより、勘や偶然に頼らない、データに基づいた戦略的な釣りを展開できるようになります。

「なぜ釣れないか」を知り、次の戦略を立てる

水温を測るメリットは、釣れている時だけではありません。むしろ、全くアタリがない、厳しい状況の時にこそ真価を発揮します。魚の反応がない状況で水温を測り、狙っている魚の適水温から大きく外れていることが分かれば、「今は魚の活性が極端に低いから、もっとスローな釣りに切り替えよう」「表層の水温が急変したから、水温が安定している深場を探してみよう」といった具体的な対策を立てることができます。

「魚がいない」のではなく「口を使わないだけかもしれない」という仮説を立て、アプローチを変えるきっかけになるのです。 このように、水温は釣れない理由を科学的に分析し、闇雲にルアーを投げ続けることから脱却して、次の一手を的確に打つための重要なヒントを与えてくれます。

魚の活性は水温で決まる 釣りと水温の基本知識

「なぜ水温を測るだけで釣果が変わるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。その答えは、魚が私たち人間とは全く異なる体の仕組みを持つ「変温動物」であることに隠されています。魚は自ら体温を調節できず、周囲の水温がそのまま体温となり、生命活動のすべてを支配します。

水温が低すぎれば代謝が落ちて動きが鈍くなり、エサを追うどころではなくなります。逆に高すぎても、水中の酸素が減って夏バテのような状態になり、食欲が減退してしまうのです。つまり、魚にはそれぞれ最も活発に活動できる「適水温」が存在します。この適水温の範囲内にいる魚は、積極的にエサを探し回り、捕食スイッチが入りやすい状態にあります。水温計を使ってこの「釣れる水温」を見つけ出すことが、釣果アップへの一番の近道と言えるでしょう。

主な魚種別の適水温一覧

狙う魚によって、快適と感じる水温は大きく異なります。ターゲットの適水温を把握しておくことは、ポイント選びや戦略を立てる上で非常に重要です。ここでは、日本で人気の高い主な釣り魚の適水温を一覧にまとめました。釣行前に必ずチェックしておきましょう。

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魚種適水温(活発に活動)活動可能な水温範囲(目安)
ブラックバス18℃~25℃8℃~28℃
シーバス(スズキ)15℃~25℃8℃~28℃
アジ16℃~22℃12℃~26℃
メバル10℃~18℃7℃~22℃
イワナ5℃~15℃2℃~18℃
ヤマメ・アマゴ8℃~17℃5℃~19℃
マダイ18℃~25℃15℃~28℃
クロダイ(チヌ)16℃~26℃10℃~28℃
ブリ(イナダ・ワラサ)16℃~20℃13℃~23℃
タチウオ18℃~22℃15℃~25℃

※上記の表はあくまで一般的な目安です。同じ魚種でも地域や個体、季節によって若干の差があります。

バス釣りの適水温

バス釣りにおいて水温は、季節ごとの行動パターンを読み解く最も重要な鍵となります。バスの適水温は18℃~25℃とされています。特に、春に水温が15℃を超え始めると、産卵(スポーニング)を意識したバスが浅場(シャロー)に移動してくるため、ビッグバスを狙う絶好のチャンスとなります。

夏は水温が上がりすぎるため、涼しいシェード(日陰)や水温が安定する深場(ディープ)に移動します。秋になり水温が再び適水温に戻ると、冬に備えて体力を蓄えるために捕食活動が活発化する「荒食い」のシーズンを迎えます。

シーバスの適水温

シーバスの適水温は15℃~25℃と幅広いですが、シーバスの動きは水温そのものよりも、エサとなるベイトフィッシュの動きに大きく左右される特徴があります。シーバスを釣るには、ベイトフィッシュが集まる水温帯や場所を見つけることが最も重要です。

例えば、春先は水温上昇とともにバチ(ゴカイ類)が抜け出すタイミング、夏はイワシなどのベイトが接岸するタイミング、秋は産卵のために川を下る落ち鮎など、季節ごとのメインベイトと水温の関係を理解することで、釣果は格段に向上します。

アジ・メバルの適水温

手軽なターゲットとして人気のアジとメバルですが、好む水温には違いがあります。アジの適水温は16℃~22℃で、水温変化に敏感な回遊魚です。アジの群れは快適な水温を求めて常に移動しているため、昨日釣れた場所で今日も釣れるとは限りません。水温計でその日の状況を把握し、アジの回遊ルートを予測することが重要です。

一方、メバルの適水温は10℃~18℃と比較的低めで、冬でも活発にエサを追います。ただし、急激な水温低下は苦手なため、冬場は温排水や常夜灯周りなど、水温が安定しやすい場所を好む傾向があります。

渓流魚(イワナ・ヤマメ)の適水温

イワナやヤマメといった渓流魚は、冷たく澄んだ水を好む冷水性の魚です。イワナは5℃~15℃、ヤマメは8℃~17℃が適水温とされ、他の魚に比べて非常に低いのが特徴です。

特に注意すべきは高水温で、水温が20℃を超えると渓流魚は極端に弱り、生命の危機に瀕してしまいます。そのため、真夏の釣行では水温管理が必須です。雪解け水が流れ込む春先は水温が低すぎることがあり、日中の水温が上がるタイミングが狙い目になります。

夏は朝夕のマズメ時や、日陰になる場所、冷たい湧き水が流れ込むインレットなどを探すのが釣果への近道です。

後悔しない釣り用 水温計の選び方

「水温計ならどれも同じ」と思っていませんか?実は、釣りのスタイルや目的によって最適な水温計は異なります。自分に合わないものを選んでしまうと、測定に手間取ったり、いざという時に使えなかったりと、釣りのチャンスを逃しかねません。

ここでは、あなたの釣りを強力にサポートしてくれる、最適な水温計を見つけるための3つの重要なポイントを詳しく解説します。

種類で選ぶ デジタル式とアナログ式の違い

釣り用の水温計は、大きく分けて「デジタル式」と「アナログ式」の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、ご自身の使い方に合ったタイプを選びましょう。

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種類メリットデメリットこんな人におすすめ
デジタル式
数字で表示され、一目で正確な水温がわかる 小数点以下の細かい数値まで測定できる バックライト付きなら夜間や暗い場所でも見やすい 最高・最低水温の記録など多機能なモデルが多い電池が必要で、電池切れのリスクがある アナログ式に比べて価格がやや高い傾向にある 精密機器のため、強い衝撃に弱い場合がある0.1℃単位のシビアな水温変化を把握したい方 夜釣りや朝まずめ・夕まずめがメインの方 機能性を重視し、データを活用した釣りをしたい方
アナログ式
電池が不要で、いつでもすぐに使える 構造がシンプルで衝撃に強く、故障しにくい 比較的リーズナブルな価格で手に入る細かい目盛りを読み取る必要がある デジタル式ほどの精度は期待できない場合がある バックライトがなく、暗い場所では見えにくいとにかく手軽に水温測定を始めたい方 電池切れの心配をしたくない方 デジタルの予備として持っておきたい方

結論として、素早く正確な数値を把握し、データとして釣りに活かしたいならデジタル式手軽さと故障のリスクの低さを重視するならアナログ式がおすすめです。ご自身の釣りのスタイルや頻度に合わせて選びましょう。

機能性で選ぶ 防水性能や測定範囲をチェック

水辺で使う道具だからこそ、機能性のチェックは欠かせません。特に以下の3点は必ず確認しましょう。

防水性能は「IPX7」以上が安心

釣り用の水温計にとって防水性能は生命線です。雨や波しぶきはもちろん、うっかり水中に落としてしまう可能性も十分に考えられます。防水性能は「IPコード」という国際規格で示されることが多く、「IPX〇」の〇に入る数字が大きいほど性能が高くなります。

最低でもIPX7(一時的に一定の水圧で水中に沈めても有害な影響がないレベル)以上のモデルを選ぶと、万が一の落水時にも安心です。製品仕様に「生活防水」としか書かれていないものは、水没に対応できない可能性が高いので注意しましょう。

測定範囲とセンサーの応答速度

日本のフィールドで釣りをする場合、測定範囲は0℃〜40℃程度をカバーしていれば十分です。それよりも注目したいのが「精度」と「応答速度」です。精度は±0.5℃などと表記され、数値が小さいほど正確です。

また、センサーの応答速度が速いモデルは、水に入れてから数値が安定するまでの時間が短く、複数のポイントをテンポ良く探る「ランガン」スタイルの釣りで大きなアドバンテージになります。

あると便利な付加機能

より快適に水温を測定するために、以下のような付加機能もチェックしておきましょう。

バックライト機能

夜釣りや朝まずめなど、光量が少ない時間帯の釣りに必須の機能です。

ホールド機能

センサーを水中から引き上げた後も測定値を表示し続けられる機能。姿勢が不安定な場所でも落ち着いて数値を確認できます。

最高/最低水温メモリー機能

その日に測定した水温の最高値と最低値を自動で記録してくれます。水温変化の傾向を掴むのに役立ちます。

自動電源オフ機能

デジタル式の場合、電源の切り忘れによる電池の消耗を防いでくれる便利な機能です。

携帯性で選ぶ 持ち運びやすいコンパクトさも重要

ロッドやリール、ルアーなど、釣りは何かと荷物が多くなりがちです。そのため、水温計自体の携帯性も重要な選択基準となります。

ポケットやタックルボックスの小物スペースにすっきりと収まる、ペン型やキーホルダー型のコンパクトなモデルは、持ち運びの負担になりません。特に、ベストやバッグのDカンにぶら下げておけるよう、カラビナやストラップホールが付いていると、使いたい時にサッと取り出せて非常に便利です。紛失防止にも繋がります。

また、荷物を少しでも減らしたいアングラーには、フィッシュグリップやメジャースケールに水温計機能が一体化したモデルもおすすめです。1つで複数の役割をこなせるため、装備をよりシンプルにまとめたい場合に最適な選択肢と言えるでしょう。

【厳選】釣り用おすすめ水温計5選

ここでは、数ある釣り用アイテムの中から、機能性や携帯性、そして信頼性を基準に厳選したおすすめの水温計を5つご紹介します。定番の単機能モデルから、他のギアと一体化した便利な多機能モデルまで、あなたのフィッシングスタイルに合った逸品がきっと見つかるはずです。

ダイワ 水温チェッカーWP

大手釣具メーカー「ダイワ」が手がける、釣り専用のデジタル水温計です。

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最大の魅力は、「非接触」で「瞬時」に水温が測れる手軽さです。

非接触式測定

センサー部を水面に近づけ、ボタンをワンプッシュするだけで測定完了。水に触れず手軽に温度を把握できます。従来のように水にドボンと浸けて待つ必要がありません。手が濡れたり、本体を拭いたりする手間から解放されます。

ポケットサイズの小型・軽量設計

非常にコンパクトなので、フィッシングベストのポケットやバッグに付けても全く邪魔になりません。

安心の「WP(ウォータープルーフ)」仕様

名前の通り「防水仕様」なので、雨の日の釣行や、万が一水の中に落としてしまっても安心です。まさに釣りのために生まれたタフな設計です。

見やすいデジタル表示

0.1℃単位で読み取れる液晶表示&バックライト搭載。早朝や薄暗い足場でも数字がクッキリ確認できます。

長時間駆動

LR44型ボタン電池2個で約30時間の連続使用が可能。電池切れの心配を減らし、釣行に集中できます。

A&D 防水型放射温度計 AD-5617WP

計測・計量機器のメーカー「A&D」が作った「防水型放射温度計 AD-5617WP」です。

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プロが選ぶ「A&D」という信頼

A&Dは、医療や研究、産業の現場で使われる精密な計測機器を作る専門メーカーです。その技術力で作られたこの温度計は、いわば「プロが現場で使う本物の道具」。精度や耐久性への信頼感が違います。

最強クラスの防水性能「IP67」

ただの「防水」ではありません。「IP67」とは、「粉塵の侵入を完全に防ぎ、水深1mに30分間沈めても影響がない」という非常に高いレベルの防水・防塵規格です。ゲリラ豪雨も、うっかり落水も、全く問題ありません。

非接触測定&広レンジ

測定範囲は ‑33~+180 ℃、最小表示0.2 ℃。水面や魚体表面に触れず、幅広い温度を瞬時にキャッチできます。

1 秒以内の高速レスポンス

ボタンを押して約1 秒で表示更新。待ち時間ゼロで、魚の活性変化を逃しません。

コンパクト&軽量設計

W18 × D18 × L82 mm、約21 g(電池含む)。ポケットやストラップに入れても邪魔になりません。

安定した測定精度

分解能0.2 ℃(-9.8 ℃~+180 ℃)、それ以外は1 ℃、精度は±2.5 %rdgまたは±2.5 ℃の大きい方。

CORMORAN 水温計

釣り具メーカー「CORMORAN」が手掛ける、アナログ式の水温計になります。

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衝撃から守る金属ケース

万が一、岩場やコンクリートに落としても、中の水温計を守ってくれるタフな金属ケースを採用。衝撃に強く、長期間の使用でも壊れにくい構造。渓流や磯など過酷な環境でも安心。

一目でわかる!見やすい目盛り

0〜40℃の範囲で水温を測定可能。目盛りが大きくはっきりしているので、水から引き上げてすぐに水温を読み取れます。時合を逃さないスピーディーな判断が可能です。

携帯性抜群のカラビナ付き!

ベストやバッグに引っ掛けておけるカラビナが付いているので、使いたい時にサッと取り出せます。「あれ、どこに置いたっけ?」なんて探す手間もありません。

シンプルなアナログ式

電池不要で、沈めて引き上げるだけの簡単操作。初心者でもすぐに使えます。

SMITH 水温計 アルミケース

釣り具メーカー「SMITH」が手掛ける、アナログ式の水温計になります。

軽量で高耐久なアルミケース採用

本体はアルミ素材で作られており、軽くて丈夫。持ち運びやすく、釣行時の衝撃にも強い構造です。

ペンシル型でコンパクト設計

長さ127mmのスリムな形状で、ポケットやタックルボックスにすっきり収納可能。

0〜50℃までの広い測定範囲

渓流から湖、海釣りまで幅広いフィールドに対応。季節を問わず使える汎用性の高さが魅力です。

シンプルなアナログ式で電池不要

水に沈めて引き上げるだけで測定完了。電池切れの心配がなく、初心者でもすぐに使えます。

TAKAMIYA デジタルサーモメータ

釣り具メーカー「TAKAMIYA」が手掛ける非接触で温度が測れる、赤外線デジタル水温計

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非接触式の赤外線測定

対象物に触れずに水温を測定できる赤外線センサー搭載。水面に近づけるだけでOK。

小型軽量&ストラップ付き

約20g・サイズ19×85mmのコンパクト設計。ストラップ付きで持ち運びもラクラク。

温度表示切替&ホールド機能

摂氏(℃)と華氏(°F)の切り替えが可能。測定後は自動で値を保持し、約15秒で電源オフする省エネ設計。

高速測定&広範囲対応

測定時間は約0.8秒。−50℃〜220℃まで対応し、釣り以外のアウトドア調理にも使える広レンジ。

釣果に差がつく 釣りでの水温計活用術

高機能な水温計を手に入れても、ただ水温を測るだけでは宝の持ち腐れです。水温計は、魚の居場所や活性を読み解くための「戦略的ツール」。ここでは、あなたの釣果を劇的に変える可能性を秘めた、具体的な水温計の活用術を4つのステップで詳しく解説します。

ポイント選びに活用する 水温の高い場所を探す

魚は変温動物のため、自身の体温を周囲の水温に合わせるしかありません。そのため、特に水温が低い時期(冬から早春)には、少しでも水温が高い快適な場所に集まる傾向があります。この習性を利用し、水温計でこまめに水温をチェックしながらポイントを探すことで、魚と出会える確率が格段にアップします。

例えば、同じフィールドでも、以下のような場所は周囲より水温が高くなりやすい傾向にあります。

  • ワンド(入り江)の奥まった場所: 水の動きが少なく、太陽光で温められた水が溜まりやすいエリアです。
  • シャロー(浅場)エリア: 太陽光が底まで届きやすく、水温が上昇しやすいのが特徴です。特に日中の日差しが強い時間帯に狙い目となります。
  • テトラポッドや岩盤などの障害物周り: コンクリートや岩は熱を蓄える性質があるため、その周辺の水温がわずかに高くなることがあります。
  • 温排水の周辺: 工場などから温かい水が流れ込んでいる場所は、季節を問わず魚が集まる一級ポイントになり得ます。(※釣り禁止の場所も多いため、必ず事前に確認してください)

わずか0.5℃、時には0.1℃の違いが釣果を左右することも珍しくありません。「今日は水温が8℃だから厳しい」と諦めるのではなく、「どこかに8.5℃の場所はないか?」と探す積極的な姿勢が、タフな状況を打破する鍵となります。

タナ(水深)の攻略に活用する 水温躍層を見つける

特に夏場の湖やダム、止水域では、水深によって水温が大きく異なる層が生まれます。この水温が急激に変化する層のことを「水温躍層(すいおんやくそう)」または「サーモクライン」と呼びます。

サーモクラインは、魚にとって非常に重要な意味を持ちます。表層は水温が高すぎ、深場は酸素が少ないため、多くの魚は水温と酸素量のバランスが取れたサーモクラインの周辺に集まります。つまり、サーモクラインを見つけ出すことができれば、魚がいるタナ(水深)を効率的に絞り込めるのです。

【サーモクラインの見つけ方】

  1. 水温計をボートなどからゆっくりと沈めていきます。
  2. 1mごとに水温を計測し、水温が急激に「ガクッ」と下がる水深を探します。
  3. 例えば、「水深5mまでは25℃だったのに、6mで22℃になった」という場合、水深5mから6mの間にサーモクラインが形成されていると推測できます。

このサーモクラインの少し上、もしくは直下のレンジ(層)を重点的にルアーや仕掛けで攻めることで、高活性な魚に直接アプローチできる可能性が高まります。魚群探知機をお持ちの方は、映し出されたベイトの群れと水温を照らし合わせることで、より正確にヒットゾーンを特定できるでしょう。

季節の変わり目を攻略する ターンオーバーを把握する

秋が深まり、朝晩の冷え込みが厳しくなると、フィールドでは「ターンオーバー」という現象が起こることがあります。これは、表層の水が放射冷却で冷やされて重くなり、底に溜まっていた比較的温かい水と入れ替わる、水の垂直循環現象です。

ターンオーバーが起こると、底に溜まっていた枯れ葉やヘドロなどが巻き上げられて水質が悪化し、水中の酸素濃度も一時的に低下します。その結果、フィールド全体の魚の活性が極端に下がり、非常に釣りにくいタフコンディションに陥ります。

この「魔の期間」を避けるためにも、水温計が役立ちます。

  • ターンオーバーの兆候: 表層と底層の水温を測り、その差がほとんどない場合、ターンオーバーが進行中か、完了した直後である可能性が高いです。水の白濁りや、普段はない泡立ち、特有の匂いなども判断材料になります。
  • 攻略のヒント: ターンオーバーの影響を受けていると判断した場合、そのフィールドでの釣りを避け、別のフィールドへ移動するのも賢明な判断です。もし同じフィールドで釣りをするなら、フレッシュな水が供給されるインレット(流れ込み)周辺など、ターンオーバーの影響が少ないエリアを探し出すことが重要になります。

「なぜか全く釣れない」という状況に陥った時、水温を測ることでその原因がターンオーバーにあると突き止められれば、無駄な時間を過ごすことなく、次の戦略を立てることができます。

釣行記録に活用し再現性を高める

その日釣れたという事実は、単なる偶然かもしれません。しかし、釣れた時の状況をデータとして記録・蓄積することで、「なぜ釣れたのか」という成功の法則を見つけ出し、釣りの再現性を高めることができます。その記録において、客観的な数値である「水温」は最も重要な要素の一つです。

釣行のたびに、以下のような項目を手帳やスマートフォンのメモ、または釣り専用アプリに記録する習慣をつけましょう。

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項目記録内容の例
基本情報2023年10月28日(土) 曇り、気温15℃、北西の風3m
場所〇〇湖 〇〇ワンド岬先端
水温表層: 14.5℃ / 水深3m: 14.2℃
釣果ブラックバス 45cm 1匹 (10:30頃)
ヒットルアー/リグ〇〇社製シャッドテールワーム3.5インチ、3.5gジグヘッドリグ
状況・気づき朝一は無反応。日が昇り、水温が14℃を超えたタイミングでバイト。ベイトフィッシュ(ワカサギ)の群れが岸際に寄っていた。

このような記録を続けていくと、「〇〇湖では、秋の水温が15℃を下回ると、ワンドの岬周りでシャッドテールワームが効きやすい」といった、自分だけの勝利の方程式が見えてきます。釣れなかった時のデータも「水温が急に2℃下がった日は釣れなかった」という貴重な情報となり、次の釣行計画に活かすことができます。データに基づいた釣りを展開することで、あなたの釣りは経験と勘だけに頼るスタイルから、論理的で再現性の高いスタイルへと進化していくはずです。

釣果記録アプリとしては、多くのユーザーが利用している「ANGLERS」などが便利です。気象情報と釣果を自動で紐づけてくれる機能もあり、手軽に高度なデータ管理を始めることができます。

釣り用 水温計に関するQ&A

ここでは、釣り用の水温計に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式で詳しく解説します。水温計選びや活用法で迷った際の参考にしてください。

スマホアプリで水温はわかりませんか

結論から言うと、スマホアプリで「釣りをしているピンポイントの正確な水温」をリアルタイムで知ることは困難です。

多くの水温情報を提供するアプリやウェブサイトは、気象衛星や沖合に設置された観測ブイのデータを基にしています。これらは非常に広範囲の「海面水温」や「湖面の表面水温」の傾向を把握するには役立ちます。釣行前に大まかな状況を予測したり、黒潮などの大きな潮の流れを把握したりするのには便利です。しかし、私たちが釣りをする岸際や小規模な野池、渓流、さらには魚がいる特定の水深(タナ)の水温とは大きく異なる場合がほとんどです。

特に、流れ込みや湧き水、日当たり、風などの影響で局所的に水温は変化します。そのため、アプリの情報はあくまで釣行計画を立てる際の参考程度と考え、現場では必ず専用の水温計で「今、目の前の水温」を実測することが釣果アップの鍵となります。

非接触タイプの水温計は釣りに使えますか

おすすめ商品にも非接触タイプ(赤外線水温計)を含めてはいますが・・・

近年普及している、物体に触れずに温度を測れる「非接触タイプ(赤外線水温計)」は、残念ながら釣りの用途には適していません。

非接触タイプの水温計は、物体から放射される赤外線を検知して表面温度を測定する仕組みです。水に向けて使用した場合、測定できるのは「水面の温度」のみであり、魚がいる水中の温度を測ることはできません。水面は太陽光や外気温、風の影響を直接受けるため、水中の温度とは大きく乖離していることが多く、釣りにおいて重要な情報とはなり得ません。

釣りで本当に知りたいのは、魚の活性に直結する「特定の水深の水温」です。これを正確に測るためには、センサーを直接水中に入れて測定する接触タイプの水温計が必須です。

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タイプ測定対象釣りでの有効性主な特徴
接触タイプ(釣り用)水中の任意の深さ◎(必須)センサーを水中に入れて測定。タナやボトムの水温を正確に把握できる。
非接触タイプ(赤外線)物体の「表面」×(不向き)水面の温度しか測れず、水中の情報は得られない。風や日光の影響も受けやすい。
水温計はどこで測るのが正しいですか

「ここで測れば万全」という単一の正解はありません。目的意識を持って、複数の場所や水深を比較測定することが最も重要です。

やみくもに測るのではなく、以下のポイントを意識して測定することで、水温計から得られる情報価値が格段に高まります。

基本は「これから釣る場所」の「表層」と「底」

まずポイントに到着したら、基本としてこれからキャストするであろう足元の水温を測りましょう。これがその場の基準となります。次に、可能であればオモリなどを付けて水温計を沈め、ボトム(底)付近の水温も測定します。表層と底で水温差がある場合、その間に「水温躍層(サーモクライン)」と呼ばれる急激に水温が変化する層が存在する可能性があり、魚がその周辺に集まっていることが多々あります。

流れ込みやシェードなど「変化のある場所」を測る

魚は快適な水温を求めて移動します。そのため、周囲と少しでも水温が異なる「変化のある場所」は、一級のポイントになり得ます。以下のような場所を見つけたら、積極的に水温を測り、基準とした場所の水温と比較してみましょう。

  • インレット(流れ込み):夏は冷たい水、冬は温かい水が供給されることがある。
  • シェード(日陰):特に夏場は日向よりも水温が低く、魚の避暑地になる。
  • ウィード(水草)エリア:密集した水草は日差しを遮り、水温を安定させる効果がある。
  • 湧き水のある場所:年間を通して水温が安定していることが多く、季節を問わず魚が集まりやすい。
  • 温排水の周辺:冬場の貴重な越冬エリアとなる。

わずか1℃、時には0.5℃の違いが魚の居場所を特定する決定的なヒントになることも珍しくありません。

測定時の注意点

より正確な水温を測るために、以下の点に注意してください。

  • しっかり馴染ませる:センサー部を水中に入れたら、温度が安定するまで少し待ちましょう。デジタル式なら数値の変動が止まるまで、アナログ式なら2~3分が目安です。
  • 素早く読み取る:水温計を水中から引き上げると、外気温の影響ですぐに数値が変化してしまいます。可能な限り水中で数値を読み取るか、引き上げたら即座に確認する習慣をつけましょう。
  • 直射日光を避ける:測定中にセンサー部分へ直射日光が当たると、正しい数値が計測できません。自分の体で日陰を作るなど工夫しましょう。

まとめ

この記事では、釣果アップに欠かせない水温計の重要性から、選び方、おすすめ製品、具体的な活用術までを解説しました。魚の活性は水温に大きく左右されるため、水温を正確に把握することは、釣果への近道です。ご紹介した選び方を参考に、ご自身の釣りのスタイルに合った一台を見つけましょう。ポイントやタナの選定、釣行記録に水温データを活用し、感覚だけに頼らない戦略的な釣りで、さらなる釣果を目指してください。

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この記事を書いた人

平日は会社員、休日は釣りやキャンプなどを中心にアウトドア楽しんでいます。

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